WRC2018/09/29

トヨタ、GBで4戦連続の勝利を狙う

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームは、ウェールズで開催される伝統と歴史を誇るウェールズのラリーGBにおいて4戦連続の勝利を狙う。

 トヨタはフィンランド、ドイツ、そして前戦トルコで3連勝を飾ったことでオイット・タナクがドライバーズ選手権の2位へと浮上、チームもマニュファクチャラー選手権のトップへと順位を上げており、タナク、ヤリ-マティ・ラトバラ、エサペッカ・ラッピの3台体制で挑む来週末のラリーGBではふたたび勝利とともに2つの選手権のタイトルにさらに近づくことが最大の目標となる。

 しかし、チームにとって戦う相手は選手権のライバルだけではない。秋のウェールズは雨が降ることが多く、舞台となる森林地帯や丘陵地帯のステージはさまざまなトリッキーなコンディションとなって待ち受けているからだ。ドライコンディションであればかなりのハイスピードステージとなるが、雨が降れば路面は水分を含んで泥状となり、非常に滑りやすくなる。また、乾いた路面と泥状の路面が入り混じるステージではタイヤのグリップレベルが大きく変化し、格段に難易度が上がることになる。

 チームは昨年、ドライコンディションでしかテストできなかったため、ウエットとなった本番でのトラクション不足が課題となって厳しい戦いを強いられたが、先週ウェールズで行った今年のプレテストは激しい降雨に見舞われたため、ウェットコンディションでのセッティングの熟成が進んでいる。

 今年のラリーGBは昨年よりも開催時期が3週間早いため、暑くそして雨が少なかった今夏の天候が続く可能性もあると言われるが、チーム代表のトミ・マキネンはこれでいかなる天候やコンディションにも十分に対処できると自信をもっている。

「ウェールズで実施した事前テストでは、十分にウェットコンディションを経験できた。我々がこのプロジェクトを始めて以来、そのような悪天候下で初めてテストを実施することができたので、これによっていかなる天候やコンディションに対しても自信を持って臨むことができる」とマキネンは語った。

「このラリーは、特に森の中に多くのトリッキーな難しい部分がある。そして、天候の変化により路面コンディションはウェット、ドライと変わり、タイヤのグリップレベルが劇的に変化する。チーム全員がマニュファクチャラーズタイトル獲得に向けて全力で努力しており、ここ数戦での連勝によりオイットはドライバーズタイトル獲得のチャンスが以前よりも大きくなった。きっと、ラリーGBは素晴らしい戦いになるはずだよ」