WRC2020/01/25

トヨタ勢、金曜日の6SSのうち5SSでベストタイム

(c)Toyota

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 ラリー・モンテカルロのDAY2で、トヨタGAZOOレーシングWRTのヤリスWRCはこの日に行われた全6ステージのうち5つのステージでベストタイムを奪う速さをみせて、セバスチャン・オジエが総合首位、エルフィン・エバンスが1.2秒差の2位につけた。

 チーム代表のトミ・マキネンは、3つのベストタイムを叩き出して終盤までラリーを引っ張ったエヴァンスの速さは印象的だったと語るとともに、午後のループで2つのベストタイムを奪ったオジエは少しずつマシンへの理解度を高めて勝つことができるパフォーマンスを手にしたと満足そうに1日をふり返った。

 金曜日はエヴァンスの素晴らしい速さとともに始まった。前日を首位から25.4秒遅れの総合4位でスタートした彼は、SS3でベストタイムを刻んで2位へと浮上、続くSS4でも連続してベストタイムを記録して首位に立つや、SS5でも3連続でのベストタイムを叩き出して、朝のループを8.9秒へとリードを広げて朝のループを終えている。

 しかし、午後ループでは、オジエが連続してベストタイムでティエリー・ヌーヴィルを抜いて2位へと浮上、最後のSS8では2番手タイムながらエヴァンスに1.2秒差をつけてラリーリーダーへと浮上、トヨタが1-2態勢で金曜日を終えることになった。

 マキネン代表は、ドライバーたちがクルマの性能を全て引き出して戦い、素晴らしい1日になったと金曜日をふりかえった。

「特に午前中のエルフィンの速さは非常に印象的で、皆が驚いたと思う。セバスチャンは快適な走りを求めて少しづつスピードを上げ、ついにこのラリーで勝てるだけのパフォーマンスを発揮した。ふたりとも本当に素晴らしく、ミスもまったくしなかった。クルマに対する理解が深まった分だけ、スピードが上がったのだろう」

 金曜日をトップで終えたオジエは7年連続のモンテ勝利にむけてマシンへの手応えを感じている。「午前中はクルマを完全には快適に感じることができず、少し慎重になり過ぎて良いリズムを掴めなかったが、セットアップを少し変えて臨んだ午後のステージではフィーリングが好転し、何度か良いタイムを刻むことができた」

 また、朝のループで3つのベストタイムを奪ったエヴァンスはけっして簡単なステージではなかったとふりかえった。「午前中のコンディションはとても難しく、タイヤのグリップが頻繁に変わったが、ヤリスに大きな自信を持つことができたので良い朝になった。午後の最初のステージでは、少し慎重な走りになってしまいました。最後のステージは多くのクルマが通過したことでコンディションが非常に悪く、タイヤ選択に関して少し冒険し過ぎたかもしれない。それでも全体的には良い1日だったよ」

 また、モンテカルロでWRCのトップカテゴリーにデビューしたカッレ・ロヴァンペラは、SS4では4番手のタイムを奪うなどすこしずつペースを上げて6位へとポジションをアップ、4台目のヤリスWRCを操る勝田貴元も難しいコンディションのなかで堅実な走りに集中しているとはいえ、12位から7位まで順位を上げている。