WRC2020/05/16

トヨタ5台体制でフィンランド史上初4連勝目指す

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、ラリー・フィンランドにおいて4年連続勝利という史上初の記録にむけて5台体制で臨む。

 プーポラにベースをおくトヨタにとって、8月6-9日にユヴァスキュラの近くで開催されるラリー・フィンランドはホームラウンドにおいてこれまでで最大の5台のヤリスWRCを参戦させる。

 現行のWRカーが2017年に導入されて以来、トヨタ・ヤリスWRCは2017年にエサペッカ・ラッピが勝利し、その後2年間はオイット・タナクが勝利し、ホームラウンドで無敵、3年連続でウイニングマシンとなっている。

 1973年にWRCが誕生以来、これまでに3年連続でフィンランドを制したのは、フィアット(1978-1980)、プジョー(1984-1986、2000-2002)、三菱(1996-1998、*1995年優勝は2輪駆動マシンの世界タイトルのみ)、フォルクスワーゲン(2013-2015)、そしてトヨタ(2017-2019)の5マニュファクチャラーのみだが、もし今年、70回目という節目となるフィンランドでトヨタが優勝を飾ることになれば初の4連勝のマニュファクチャラーとなる。

 トヨタGAZOOレーシングWRTは今季、フィンランドで2013年に優勝を経験しているセバスチャン・オジエと共に、2017年にラッピに次ぐ2位だったエルフィン・エヴァンス、初優勝が期待される19歳の新星であるカッレ・ロヴァンペラ、そして第2の母国が勝田貴元がチームの4台目のヤリスを駆るほか、過去3度の優勝を誇るヤリ-マティ・ラトバラがプライベーターとして同じ仕様のヤリスWRCで走るとみられている。

 トヨタが5台のヤリスWRCを走らせるのはこれが2回目だ。今シーズン初めの第2ラウンドであるスウェーデンで同様の取り組みをした際には、ラトバラは電気の故障で序盤にリタイアしたが、エヴァンスが勝利し、3台のトヨタがトップ4に入り、勝田は9位で、4台のヤリスがトップ10入りを果たした。

 チーム代表のトミ・マキネンは、WRC公式サイトのwrc.comにおいてトヨタがフィンランドで最も強力な存在になることを楽しみにしていると語った。

「5台のマシンで参戦するのは良いことだ」と彼は語った。「ホームイベントにとってもファンにとっても興味深いことだ」

 オジエは2013年のフィンランドで勝利したが、ここ数年はスピードを掴むことに苦労しており、過去2シーズン続けて5位となっている。エヴァンスは2017年に2位となっているが、

 ラトバラは2010、2014、2015年に3度の優勝を飾っており、プライベーターとはいえその存在は間違いなくチームの希望を後押ししている。

 シーズン最速のステージとなるフィンランドで、ラトバラを上回る勝利記録を持つのは、マーカス・グロンホルム、マルク・アレン、トミ・マキネン、ハンヌ・ミッコラだけとなっている。