ERC2020/07/14

ドイツ王者クライム、ポロR5でERCに復帰へ

(c)Fabian Kreim Official

 これまでに3度、ドイツ・ラリー選手権のチャンピオンに輝いたファビアン・クライムは、新たにフォルクスワーゲン・ポロGTI R5にマシンをスイッチし、ふたたびヨーロッパ・ラリー選手権に挑戦する。

 シュコダ・アウト・ドイッチュランドで2016年と2017年にドイツ王者を獲得したクライムは、2018年にERCに本格的なチャレンジを開始したが、ERCの壁は厚く、シーズンを総合4位、ERCジュニアU28カテゴリーで3位となっている。彼は昨年はドイツ選手権に出戻りとなる形となったが、ここで3度目の王者に輝き、今度こそ国際舞台での躍進を目指す。

 残念ながら彼の栄光を支えてきたシュコダ・アウト・ドイッチュランドは昨年をもってラリー活動を中止することになったが、クライムは心機一転、デニス・ロステックが運営するポールプロモーション・チームのポロGTI R5を駆って、7月24-26日に行われるERC開幕戦のラリー・ディ・ローマ・カピターレからチャレンジを開始する。

「僕らは先週末、ターマックでVWポロGTI R5を試乗した。最初からいい感じだったよ。シュコダとは全く異なる挙動をしているが、セットアップの面ではこのクルマには可能性がある」とクライムは説明する。

 長年、クライムのコドライバーを務めてきたフランク・クリスチャンは、この新しい挑戦を歓迎している。

「数ヶ月ぶりにふたたびマシンに乗り、ラリーカーで数キロを走ることができたのは、信じられないほど良い気分だった。ファビアンからローマでスタートできるかと聞かれたので、一瞬も躊躇せずに決意したよ」とクリスチャンは語っている。

 二人は2018年にもラリー・ディ・ローマに参戦し、総合4位、ERCジュニアU28で優勝を飾っている。クライムによれば、今季のプログラムは予算の状況に依存することになり、ローマでの結果が重要になると語っている。

「長い休み明けのスタートになる。そのため多くのR5マシンが登場してくるだろうし、非常に厳しい戦いになるはずだ。ここではVWポロで経験を積んで、ジュニアU28カテゴリーで勝利を目指して戦うことができるはずだ」とクライムは語った。