WRC2020/06/04

ニュージーランドも今季のキャンセルを発表

(c)RedBull Content Pool

 2020年FIA世界ラリー選手権のラリー・ニュージーランドの主催者は木曜日、9月にオークランドとその周辺で開催される予定となっていたイベントが、Covid-19のパンデミックによる問題によって中止されたことを発表した。新型コロナウイルスの影響によるキャンセルは、ポルトガル、ケニア、そして前日のフィンランドの発表に続いて4戦目となる。

 WRCのニュージーランド復帰イベントまで残り3か月あったものの、国境は今後しばらくの間、海外からの訪問者に対して閉鎖されたままとなるため、主催者は決定の最終期限を迎えた。

 ラリー・ニュージーランドのCEOを務めるマイケル・ゴールドスタインは、今季開催を失ったものの、未来に目を向けると語った。

「国境が国際旅行と物流に対して閉鎖されていること、そしてWRCの一環として何千人もの海外からの訪問者を受け入れる必要があることから、今年の9月の日付は現実的でないことが明らかになった」

「過去12か月間、我々のチームはWRCイベントを主催する準備を整えるために膨大な作業を行なってきた」

「我々は2020年に世界ラリー選手権を開催できないことに失望しているが、同時に、世界中がこの問題を重要視している」

 WRCプロモーターとFIAはまだ2021年のカレンダーを確定していないが、ラリー・ニュージーランドの主催者は、イベントが2021年のスケジュールに組み込まれる可能性を楽観視している。

 オークランドの観光・イベント・経済開発部門(ATEED)のゼネラル・マネージャー・デスティネーションを務めるスティーブ・アーミテージは、オークランドは9月にWRCを開催する機会を逃す一方で、2021年のイベントの可能性については高いと語った。

「ATEEDは、現在の世界的な旅行制限と国境の開放時期の不確実性を考慮して、2020年のイベントを中止する決定を理解し、支持している。このことは多くのモータースポーツファンを失望させるだろうが、イベントを予定通りに進行するには、それまでに解決できない実際的な問題が存在することは明らかだ。もちろん、我々はこの象徴的なイベントを2021年に我々の海岸に戻す可能性を探るために、将来的にプロモーターやFIAと喜んで協力していきたい」とアーミテージは語った。

 FIAラリー・ディレクターのイヴ・マトンは、次のように語った。「我々は皆、ニュージーランドが7年の不在の後2020年のWRCに復帰することをとても楽しみにしていた。しかし今年はそこに行けないことが分かり、非常に悲しんでいる」

「このイベントにはWRCの色濃い伝統があり、ドライバーは再び象徴的なステージをドライブしたり、初めて走るのをとても楽しみにしていたと思う。モータースポーツ・ニュージーランドと主催チームはこれまで素晴らしい仕事をしてきた。我々はすでに近い将来に行われるであろうラリーに目を向けている」