WRC2017/10/11

ヌーヴィル、「タイトルの夢は砕け散った」

(c)Hyundai

 ティエリー・ヌーヴィルは日曜日にスペインをリタイアした後、自身のWRCタイトルの希望は薄皮一枚でかろうじて繋がっているに過ぎないことを認め、選手権の戦いは事実上終わったと語った。

 ベルギー出身のヌーヴィルは、ラリー・フィンランドを終えた時点ではセバスチャン・オジエと同点で並び、勝利数で上回っていた彼がチャンピオンシップリーダーに立つことになった。

 しかし、彼はラリー・ドイッチュランドでホイールを失ってリタイアしたことによって、チャンピオン防衛を目指すオジエが頭一つ抜け出すことを許し、さらに先週末のラリー・デ・エスパーニャでも油圧トラブルによって思うように攻めることができなかった挙げ句、またしてもホイールを失ってリタイアとなった。

 シーズンでもっとも重要な局面において2連続でノーポイントで終えたヌーヴィルは、オジエから37ポイント離され、そしてオット・タナクに1ポイント抜かれて3位に転落した。

 英国とオーストラリアのラウンドでは最大60ポイントが獲得可能なため、ヌーヴィルにはまだ初タイトルの可能性が数学的には残されているが、スペインのリタイア直後、彼は敗北を認めた様子だった。

 WRC LIVEのコメンテーターにチャンピオンシップへの挑戦が終わったかどうかを聞かれて、ヌーヴィルは次のように答えた。

「そうだね、だがそれもゲームの一部だよ。僕たちは逆転するために全力を尽くした。土曜日にいくつか問題を抱え、不運な週末だった。僕たちに関しては終わった。しかし、ラリーとは時にそういうものだ」

「僕たちは過去数年間、何度も浮き沈みがあったが、勝つ時も負ける時も、常に(チームの)皆と一緒だった。僕たちはこの結果に捕らわれずに前を向き、戦い続けて、今季の終わりを良い結果で終えなければならない」

 ヌーヴィルは非常に失望していることを認める一方で、前向きな成果もあったと主張した。

「僕たちは精一杯努力したことを知っている。僕のチームは、他のチームと激しく戦うことのできる完璧なマシンを与えてくれた。そして僕はベストを尽くした」

「明らかに今週末は僕たちのものではなかった。土曜日のトラブルの後、僕たちは強くプッシュすること以外に選択肢がなかった。そして、僕たちはそうした。そこに後悔はない」

「チームは今年、非常に不運だった。僕たちには小さな問題がたくさんあり、いくつかのミスが結果に大きく影響した。しかしそれもゲームの一部だ。そして僕たちとチームは、この経験によって一層強くなるだろう」