WRC2019/05/30

ヌーヴィル、シェイクダウンで最速タイム

(c)Hyundai

(c)Citroen

 世界ラリー選手権第7戦ラリー・デ・ポルトガルのシェイクダウンが30日に行われ、ヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20 クーペWRC)が前戦での激しいアクシデントの影響がまったくないことを証明するような素晴らしい走りで3分2.1秒の一番時計を叩き出した。

 シェイクダウンは2015年から使用されるパラデス・ステージで木曜日の朝8時からスタートすることになった。かつての名物ステージだったバルタールに近い全長4.60kmのこのステージは、終盤の700mがターマックとグラベルがミックスしたラリークロス・サーキットを使用しており、残りのコースも固い路面をもっており典型的なポルトガルのステージではない。さらに主催者は昨夜から今朝にかけてダストを防ぐためにコースに大量の水をまいており、明日からの路面コンディションとは大きく異なるものとなっていた。

 美しい太陽のもとで始まったシェイクダウンの1回目の走行で3分2.7秒のトップタイムを奪ったのはオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)、チームメイトのクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が0.2秒差で続き、トヨタが1-2と速さをみせることになった。

 二人のタイムは2回目の走行でも更新されなかったが、気温が30度に近づき、路面が乾いてクリーンになったため、3回目の走行ではヌーヴィルがタナクを0.6秒上回るトップタイムを更新、4回目の走行でミークが0.1秒差に迫ったが、ヌーヴィルがシェイクダウンでのトップタイムとなっている。

「シェイクダウンでいいフィーリングで走ることができた。まだ小さな痛みはあるが、ヘルメットをかぶってドライブを始めれば問題はないよ」とヌーヴィルは語った。

 ヌーヴィルはコインブラからスタートする金曜日のアルガニル・エリア地域でのオープニングレグに注目したいと語った。

「金曜日のステージは新しいので、全員が新しいペースノートなので、さらなるチャレンジになるかもしれない。それらはいくつかの場所で少し狭く、いくつかのセクションでかなりツイスティなのでいっそう挑戦になる。大変な一日になるだろうね」

 ミークから0.5秒差の3番手タイムをマークしたのはMスポーツ・フォードのテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)だ。昨年のポルトガルでキャリア初のポディウムを獲得したスニネンは、タナクを0.2秒上回って3番手でシェイクダウンを終えている。タナクは、4回の走行を行ったセバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)と並んで4番手タイム、6番手にはダニエル・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)という順で続くことになった。

 エルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)は1回目の走行では3番手タイムを出してみせたが、ステージ終盤でパワーステアリングのトラブルに見舞われたためにマトシニョスのサービスに戻って修理を行っている。彼は合計3回の走行を行ったが、これがWRカーデビューのガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)と同タイムの9番手にとどまっている。

 また、前戦チリを終えて選手権リーダーへと返り咲いたセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)は一番手でシェイクダウンをスタート、11番手タイムに終わっている。「1回目の走行の路面は濡れていたので、明日のコンディションを表すものではない。むしろコンディションは明日のほうが困難かもしれない。それでも、僕らは土曜日にいい路面で走るためにできるだけプッシュしなければならない」

■シェイクダウンタイム
1. T.ヌーヴィル 3分02.1秒
2. K.ミーク 3分02.2秒
3. T.スニネン 3分02.5秒
4. O.タナク3分02.7秒
4. S.ローブ 3分02.7秒
6. D.ソルド 3分03.0秒
7. J-M.ラトバラ 3分03.2秒
8. E.ラッピ 3分03.4秒
9. E.エヴァンス 3分03.8秒
9. G.グリーンスミス 3分03.8秒
11. S.オジエ 3分04.5秒