WRC2018/03/16

ヌーヴィル、最後まで不利な状況から抜け出せず

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィルは、10ポイント差をつけて選手権リーダーとしてラリー・メキシコに臨んだものの、最後まで不利な状況から抜け出すことができずに6位に終わり、選手権では4ポイント差の2位に逆戻りとなった。

 ヌーヴィルにとっては初日、走行順の問題だけではなく、彼にとってはメカニカルトラブルとの戦いもあった。ヒュンダイは昨年のメキシコでは3台とも燃料フィルターに泥がつまった状態で失速、ヌーヴィルもこの問題の犠牲になって優勝争いから脱落したが、今年も彼は初日のストリートステージでエンジンがミスファイアで止まりそうになり、両手を打撲で痛めるほどハンドルに強く叩きつけてくやしがっている。

「多くのグラベルがたまったスリッパリーな路面を走行順トップで走るのは全く理想的ではないが、これもラリーでは戦いの一側面だ。小さな問題がいくつかあったためこの不利な状況から抜け出すことができなかった」とヌーヴィルは語った。

「初日の短いストリートステージでは残念ながら、走行中にフューエルプレッシャーがなくなってしまい、20秒近くをロスして7位から9位へと順位を2つ落とすことになった。午後になっても問題が続き、SS8ではパワーステアリングの問題に見舞われて40秒も失ってしまった。ポジティブなスタートというわけにいかなかったね」

 ヌーヴィルは初日の午後に挽回できなかったことによって二日目も最初にステージを走る難しい一日になってしまった。さらにまたもメカニカルトラブルに見舞われることになり、彼はトップからは5分近く遅れてしまった。

「それでも強い気持ちで行ったので土曜日も朝のループではそれほどタイムをロスしなかったが、午後のループではウオータースプラッシュでエンジンが停まってしまい、さらにパンクも2回あったので、僕のおかれる状況はさらに難しくなってしまった」

 ヌーヴィルは最終ステージを前に、後続のポントゥス・ティデマンドとの差が5分近く離れていたためにタイムコントロールに遅れて入る戦略を行い、6位のままフィニッシュを迎え、さらにパワーステージでも3番手タイムでボーナスポイントを加えることになった。
 
「最終日はドライバーポイントをできる限り多く獲得することを決めていたので、パワーステージでは全力を尽くした。タフな週末だっただけにボーナス3ポイントを獲得できたことはよかったね」

「走行順によってストレスがたまる週末だったが、経験から学ぶことは多いと信じて気持ちを失わないようにした。まだまだ諦めないよ。コルシカではまた新しい戦いが始まるからね」