WRC2022/06/26

ヌーヴィル、泥の海で表彰台争いから脱落

(c)Hyundai

 ヒョンデ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィルは、サファリ・ラリー・ケニアでこれでもかこれでもかと連続して襲い掛かってきたトラブルと戦いながらも、表彰台圏内まで返り咲いたが、スリーピング・ウォリアーの2回目の走行でクラッシュすることになった。

 ヌーヴィルは金曜日にギヤシフトの問題、さらにはエンジンのエアフィルターのボックスが外れてダストが入り込んでしまった問題で9位まで後退したあと、5位で土曜日を迎えている。朝の2つのステージでベストタイムを奪って4位へと浮上したが、午後のループではまたしても試練に見舞われることになった。

「エレメンテイタとスリーピング・ウォリアーで2つの最速タイムを記録した朝のステージから一転、午後はチャレンジングな展開となってしまった」とヌーヴィルは語った。

「表彰台まで7.4秒差の4位まで挽回したあと、2回目のループでは、SS11のバンピーセクションでエアロをいくつか失い、さらにSS12の終盤でオルタネーターのベルトが切れてしまい、電気系統のトラブルに見舞われてしまった」

 ヌーヴィルはこのSS12エレメンテイタで勝田貴元を抜いて3位へとポジションを上げたが、ロードセクションでオルタネーターのベルトを修理、サスペンションの応急処置を行って、土砂降りの雨でマディなコンディションとなったSS13スリーピング・ウォリアーへと向かうことになった。

 ヌーヴィルは快調なペースを刻み、3位をキープしてこの日を終えるかに見えたが、泥の海でマシンを止めることになってしまった。

「僕とマルテイン(・ウィダーゲ)はロードセクションでマシンを修理できた。不可能を可能にし、最終ステージにぎりぎり間に合わせることができたんだ」とヌーヴィルは語った。

「でも、数キロ走ったところで、大きな水たまりがエンジンに水を吸い込み、マシンは止まってしまった。そして再スタートに4分かかったが、スクリーンに泥が付着して視界が悪くなり、200メートル先で木に直撃してしまったんだ」

「総合順位は5位をキープしているので、大きな影響はない。明日も引き続き、少なくともポイントを獲得できるように頑張る」