WRC2019/08/07

ヌーヴィル、i20クーペの進化に満足

(c)Hyundai

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 ヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィルは、ラリー・フィンランドでチームのドライバーたちがi20クーペでみせたペースは、苦手だったこの高速イベントを克服したことを裏付けていると語りながらも、ここでトヨタを破ることは別の問題だと語った。

 ヒュンダイは2014年のWRC復帰以来、表彰台を獲得できておらず、今年もアンドレアス・ミケルセンの4位が最上位だった。フィンランドの表彰台はまだチームの手に渡っていないが、ヌーヴィルはエアロダイナミクスとサスペンションのアップデートによってi20への手応えはこれまで以上だったと実感している。

 ヌーヴィルは、マシンの進歩を証明するチャンスは、金曜日のオープニングレグのグラベルステージでアグレッシブさが欠けていたことによって妨げられ、ウェット路面で行ったテストも本番で役に立たなかったと語った。

「僕らのマシンは以前よりずっと良くなった。それは確かな実感としてあるが、金曜日にすぐフィーリングをつかむのに苦戦したことで週末のプランが台無しになった」とヌーヴィルは語った。

「フィンランドに向けたベストのテストができなかったこともあり、僕らにはアグレッシブさが欠けていた。リズムを見つけた後は、セッティングを調整し、ペースも改善したが、時既に遅かった。しかし、マシンがフィンランドの高速グラベルでの進歩を見せたことがとてもうれしいね」

 ヌーヴィルは、ヒュンダイのマシンの進歩に喜んでいるものの、トヨタ・ヤリスが地元で開発されている以上、ラリー・フィンランドでライバルの連勝をくい止めることは不可能だと感じている。

「もちろんマシンがフィンランドで成長をみせたとはい、僕たちがここでトヨタのレベルに達することは決してないだろう。彼らはフィンランドで多くテストをしているからね。僕たちがいつもテストしているドイツのテストサイトで、明日ラリーをするようなものだよ」とヌーヴィルは語った。

 ヌーヴィルは現在、選手権リーダーのオイット・タナクから25ポイント差の3位につけており、2位のオジエには3ポイント差となっている。
ヌーヴィルは語った。

「僕らは全てを尽くしたし、ポジティブな目をこれから先のイベントにむけなければならない。マシンは良くなった。パワーステージでの4ポイントを含め、2つの選手権にとってとても重要なポイントを持ち帰ることができたし、チャンピオンシップはまだ開かれている。トップ争いは最後まで続くだろう。僕たちはセバスチャン・オジエと同じポイントを獲得したので、そのことには満足できる」