WRC2018/03/09

ヌーヴィルがメキシコSS1を制してラリーをリード

(c)Hyundai

 世界ラリー選手権第3戦ラリー・メキシコは、木曜日の夜に行われたグアナファトのモンスター・ストリートステージGTOで開幕、ヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップタイムでラリーをリードすることになった。

 ユネスコの世界遺産となっている銀鉱跡に作られた地下トンネルを舞台としたグアナファトのストリートステージがラリー・メキシコのオープニングSSとして2年ぶりに復活、久々にWRCに帰ってきたセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)が一番手の走行ポジションというこのステージだけの特別なオーダーでラリーはスタートすることになった。

 石畳の路面に砂がのって滑りやすくなったステージをローブは慎重な走りでフィニッシュ、後方からのスタートになるに従い、じょじょにペースも上がり、選手権リーダーのヌーヴィルとセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)の二人を残し、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)を暫定トップにトヨタが1-2-3でリーダーボードの上位を占めることになった。

 オジエはワイドになってタイムをロスしながらもタナクの0.1秒後方の暫定2番手タイム滑り込むことになったが、WRカー勢の最後に走ったヌーヴィルがタナクを1.9秒上回るベストタイムを叩き出して、昨年と同様にラリーリーダーとして木曜日を終えることになった。

 明日からのグラベルステージでは一番手スタートするヌーヴィルには試練が待つが、それでも彼は数千人のファンが待つステージゴールでクルマに駆け上がってファンの声援に勇気付けられたかのように明日のステージでも最善を尽くすと誓っていた。

「やっぱりこのステージは最高だ。でも難しい週末になることは明らかだ」とヌーヴィル。「でも、僕は楽しみにしているし、ここに来られて嬉しいよ。いつも素晴らしいからね。僕の大好きなラリーの一つだよ」

 オジエの0.5秒後方の4番手はヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)、さらに0.4秒差の5番手にはシェイクダウンでサスペンションを壊してしまったエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)、さらにアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)が6番手で続き、この日の朝に行われたシェイクダウンを制したクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)は3.5秒差の7番手、コースオープナーのローブは10番手でこの日を終えることになった。

 ラリーはホストタウンのレオンでのオーバーナイトホルトとなり、明日の金曜日は東部の山岳地帯でタフなステージへと戦いの舞台は移される。オープニングSSのドゥアルテ〜デラマデロは現地時間で9日10時33分(日本時間深夜25時33分)のスタートとなっている。