WRC2017/10/08

ハンニネンが2つのベストタイムで4位に浮上

(c)Toyota

 ラリー・デ・エスパーニャのデイ2がスペインのサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネンが総合4位、エサペッカ・ラッピが総合6位にそれぞれ順位を上げることになった。なかでもハンニネンは2つのベストタイムを奪い、ヤリスWRCのターマックスにおける高いパフォーマンスを証明した。

 ハンニネンは過去5年間スペインに出ていなかったが、土曜日のオープニングステージのSS7で3番手タイムを記録、さらにSS8とSS9で連続してベストタイムを刻むなど良い流れをつかみ、前日の8位から4位へ浮上、ラッピも10位から6位へと、それぞれ大きく順位を上げてデイ2を終えることになった。

 チーム代表のトミ・マキネンは、ヤリスがターマックで見せたパフォーマンスに自信を深めたと語った。

「素晴らしい1日になったね。ターマックで我々のクルマが示した高いパフォーマンスは、今後に向けて大きな自信になる。ターマック仕様の開発に尽力した全スタッフに感謝の言葉を贈りたいと思う。これで将来がさらに楽しみになった。ユホは今日、本当に素晴らしい走りをした。明日表彰台に上がるのは少々難しいかもしれないが、きっとベストを尽くしてくれるはずだ。そしてエサペッカは、事前のテストとは完全に違うコンディションでの走行となったが、とても大きく進化したと思う」

 ハンニネンは、3位につけるオット・タナクから19.5秒差だが、諦めることなく逆転を目指したいと語った。

「今日はとても良い1日になった。昨日の結果にはやや失望したが、ターマックのほうが速く走れると分かっていた」とハンニネン。「それでも、午前中のステージであれほど良いタイムが出たことには驚いた。クルマには心から満足しており、サービスで何も変える必要がなかったほどだ。そして、午後のステージでも午前中と同じようにドライブし、引き続き良いフィーリングで走ることができた。順位はあまり気にしてないが、自分より上の順位のドライバーを明日捕らえることは難しいかもしれないが、もちろん諦めることなく最後まで攻め続けるつもりだ」

 また、雨のなかでターマックテストを行ったラッピは、ドライコンディションの本番を手探りでスタートしたが、3番手タイムを2回出すなどターマックにも手応えを残している。

「今朝最初のステージでは十分な自信を持って走ることができなかった。事前のテストはウェットでの走行だったので、その時よりも路面のグリップ力がはるかに高かったんだ。しかし、走るうちに少しずつ自信が高まってきた。朝はセットアップに満足できない部分もあったが、昼のサービスでセッティング変更を施したところ、午後はとても走りやすくなった。とくに最後から2番目のステージでは良い走りがでた。ターマックでは、これまででもっとも良いクルマの仕上がりなので、明日のデイ3が本当に楽しみだよ。今日のいい状態を維持して走り、パワーステージでのポイント獲得を目指すつもりだ」