WRC2018/06/05

パッドン、幻の優勝トロフィーを今度こそ

(c)Hyundai

 先月のラリー・デ・ポルトガルではクラッシュによるリタイアに終わったヘイデン・パッドンは、6月7日から10日にかけて開催されるラリー・イタリア・サルディニアでは今度こそ優勝トロフィーを手にしたいと語った。

 ヒュンダイi20クーペWRCをドライブするパッドンは、前戦ポルトガルでは金曜日にリードを争っていたが、ポンテ・デ・リマの2回目の走行でクラッシュ。彼はコーナーの内側の石を避けるためにワイドに走ってしまい、排水渠に衝突してマシンがストップし、マシンの左側に大きなダメージを負った。

 パッドンは背中の痛みを訴え、ヘリコプターでポルトの病院に運ばれて予備的な検査を受け、翌日退院した。

「ポルトガルのクラッシュの後は体調を整えて来たので、仕事に復帰する準備ができていると感じている」とパッドンは語った。「僕たちはクラッシュの時点までは、競争力のあるパフォーマンスを見せてステージ勝利も手にし、リードを争うことができた」

 パッドンにとってイタリアは、2015年に初めてWRC表彰台を獲得した特別なラリーだ。彼は金曜日のオープニングステージから土曜日の終盤までラリーをリード、モンテ・ディ・アラの2回目の走行でスピンとストールを喫したにもかかわらずそこから巻き返し、モンテ・レルノの2回目の走行ではギヤボックスのマウントを岩にヒットして破損してあわやリタイアの危機に見舞われたが、見事、初表彰台を獲得した。

 パッドンは昨年のイタリアで自身2度目のWRC勝利に向かって順調に進んでいると見られたが、2日目の凡ミスによってバンクにヒットしてi20のリヤサスペンションを損傷し、リードから転落した。だがその失望によって、今年の彼はさらに闘志を燃やしている。

「ここは僕の好きなラリーで、良い思い出もある。2015年に僕の初めてのWRC表彰台を獲得し、2017年もラリーをリードした。去年はリードのままフィニッシュすることが出来なかったので、今年はその仕事をやり遂げたいと思っている」と彼は説明した。

「2015年に初めて表彰台を獲得した時、僕たちは間違って1位のトロフィーを渡された。今年そのトロフィーを再び手にできれば素晴らしいだろう。僕たちは少し違ったアプローチと戦略を持っていて、準備はすべて順調だよ」