WORLDWIDE2020/03/14

パラグアイのWRCキャンディデートも延期に

(c)Rally Trans Itapua

 世界ラリー選手権第4戦として4月23-25日に予定されたラリー・アルゼンチンの開催延期など、新型コロナウイルスのパンデミックの拡大を止めるために、世界中でモータースポーツ・イベントの中止または延期の動きが加速している。

 この週末に開催が予定されたイベントで突然の延期を余儀なくされたのは、アイルランド・ターマック選手権およびイギリス・ラリー選手権のウエスト・コーク・ラリーだけだはなかった。ベルギーで3月14-15日に予定されたスパ・ラリーもスタート前日に延期となってしまった。スパ・フランコルシャン・サーキットのラリークロス・コースで始まる予定だったこのラリーには、アンドレアス・ミケルセンがフォルクスワーゲン・ポロGTI Rally2を駆って久しぶりのラリーへの出場を予定したが、この計画も幻になった。

 フランスは来週から全ての学校をしばらくの間休校にすることを決定、大統領が今週末に予定したイベントについても自粛を求める令を発布したことから、金曜日の昼にスタートする予定だったフランス・ターマック選手権開幕戦のラリー・ル・トゥケの延期が当日の朝決まるのではないかと懸念されたが、どうにかラリーはスタートしている。

 ル・トゥケには、レギュラーのドライバーに加えてステファン・ルフェーブルがセバスチャン・ローブ・レーシングのVWポロGTI Rally2でスポット参戦しているほか、フランソワ・デルクールがアルピーヌA110 R-GTの競技デビューを果たしている。

 ル・トゥケは予定どおりにスタートしたが、3月28日に予定されたフレンチカップのラリー・ドゥ・ロエアックは中止、フランス2輪駆動カップのラリー・エペルニー・ヴァン・ド・シャンパーニュは延期が発表されている。

 また、3月26-29日にパラグアイで予定されていたFIAコダスール選手権開幕戦ラリー・トランス・イタプーアは、WRCキャンディデート・イベントとしても注目されているが、いまのところ暫定的に4月7日の開催に延期すると発表となっている。

 イタリアでは開幕戦として3月13-15日に開催が予定されていたラリー・イル・チオッコがすでに延期されているが、これに続いて第2戦として4月16-18日に予定されたラリー・ミッレミリアの延期も金曜日に発表となっている。

 スイス選手権開幕戦として4月18-19日に開催が予定されたクリテリウム・ジュラシアン、3月27-28日のオーストリア選手権第2戦のラリー・ルーベンランド、ポルトガル地方戦として3月13-15日に予定されていたラリー・ヴェイラ・ド・ミーニョ、3月27-29日に予定されたハンガリー選手権開幕戦エゲル・ラリーもそれぞれ延期となっている。

 チェコでも新型コロナウイルスのパンデミックによって30日間の緊急事態を導入することを政府が決定、4月3-5日に予定されたチェコ選手権およびスロバキア選手権開幕戦のヴァーラシュスカ・ラリーも延期を余儀なくされている。

 3月13-15日の全日本ラリー選手権開幕戦の新城ラリーは無観客で予定どおりに開催される見込みだ。

 なお、3月26-28日に開催が予定されていたヨーロッパ選手権開幕戦のラリー・アソーレスは9月17-19日に延期が決まっている。