WRC2019/01/30

ヒュンダイ勢、ヤリスの速さを警戒

(c)Hyundai

 ラリー・モンテカルロで激しい優勝争いのすえに2位を獲得したヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィルは、先週末にトヨタが示した「危険な」ペースについて心配していると語った。

 ヌーヴィルは、シトロエンのセバスチャン・オジエと最終ステージまで激しく争った末に2位でフィニッシュしたが、彼にはシトロエンのマシンよりトヨタのヤリスがみせた速さが気になっているようだ。

 トヨタのエースともいえるオイット・タナクは金曜日を3位で走っていたが、ステージでタイヤを交換しなければならなかった。それによって7位まで順位を下げ、首位から2分半以上遅れたが、土曜日と日曜日にかけて6ステージで連勝して巻き返し、最終的に3位でフィニッシュした。また、トヨタに新加入したクリス・ミークも13.58kmのパワーステージで優勝を争うオジエやヌーヴィルをまったく寄せ付けない速さをみせて3.9秒の差をつけてステージに勝利し、トヨタはラリーの16ステージのうち合計9ステージでステージ勝利を獲得した。

 ヌーヴィルはトヨタのペースが選手権では非常に危険だと語った。

「彼らは危険だ。このことは前にも言ったが、再びここでそれを目にした」とヌーヴィルは語った。

「僕たちのマシンももっと速さが出ることを願っている。僕たちはまだ激しくプッシュしているが、タナクのスピードは強力で、そしてパワーステージでのクリス・ミークの走りだ。彼は一日中タイヤをパワーステージのために温存していたが、彼はオジエよりも4秒速く、僕たちよりも6秒速かった。その差は大きい」

 ヌーヴィルの新しいチームメイトであるセバスチャン・ローブも、同様の懸念を吐露した。

 9度のチャンピオンは、タナクが示したスピードに驚いたと語ったが、一方で、真に懸念すべきは元シトロエンのミークのパワーステージのパフォーマンスだと指摘した。

「我々はタナクとトヨタの持つスピードについては知っている」とローブは語った。「しかし、パワーステージのクリスとトヨタのタイムは、ただただ素晴らしかったとしか言いようがない」