WRC2020/07/18

ピレリ、サルディニアでの最初のテストは大成功

(c)Pirelli

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 2021年世界ラリー選手権への投入をめざして開発を進めるピレリは、今週、凄まじい暑さと過酷な路面コンディションを求めてサルディニアで初テストを敢行、ピレリのラリー・アクティビティ・マネジャーを務めるテレンツィオ・テストーニは、すべてのテストプログラムを完了できたと報告している。

 ピレリは、初のテストの舞台として、タイヤにとってもっとも厳しいコンディションと言える凄まじい暑さとラフな路面を求め、サルディニア島を選んだ。テストチームは初日の火曜日はグラベル、2日目の水曜日はターマックへとステージを変えて、ともに40度近く上昇した気温のなかでテストを敢行、開発ドライバーを務めるアンドレアス・ミケルセンは、ピレリの2021年プロトタイプタイヤが装着されたシトロエンC3 WRCを操り、2つの異なる路面で開発の基準を築くために2日間にわたってステアリングを握り続けた。

 ピレリのテストーニは、狙いどおりの環境のなかでのテストが完了したと報告、ミッションは達成されたと語っている。

「サルディニアでの非常に暑く厳しいコンディションは、まさに我々が求めていたものだったが、それらの過酷さにもかかわらず、すべてのテストプログラムを全く挫折することなく乗り切ることができた」

「このテストは、最新世代のWRカーで発生する非常に高い空力負荷を考慮して、グラベルとターマックの両方で2021年に向けた開発の道筋を理解するのに役立った」

「アンドレアス(・ミケルセン)とコドライバーのアンデルス(・ヤーゲル)は完璧な仕事をしてくれたし、C3 WRCも完璧なパフォーマンスだった」

 ルーズな路面の走行では、最もハードなコンパウンドと最もソフトなコンパウンドの耐久性の限界を理解することに重点が置かれた。

「グラベルでは、来年の世界選手権で使用する2つの異なる仕様のギャップを理解するために、摩耗を減らすことに重点を置いてハードコンパウンドのタイヤとソフトコンパウンドのタイヤをテストした」とテストーニは語った。

 ターマックでもいくつかのプロトタイプが試され、テストーニは求めていた結果を得ることができたと語っている。

「ターマックでは、マシンのダイナミクスとタイヤに要求されるものを相関させるために、いくつか異なるプロトタイプを試すことができた」とテストーニは語った。「我々の最初のプロトタイプのコンセプトは良いベースであることが証明され、将来に向けて非常に励みになっている」

「今後はミラノの本社に戻って収集したデータを分析し、来月サルディニアで行われる次のテストに向けてどのような変更を加えることができるか検討したい」