WRC2019/12/21

ピレリが2021-2024年WRCにタイヤを独占供給へ

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 FIAは、ピレリが2021年から2024年まで世界ラリー選手権の独占的なタイヤ・サプライヤーとして決定したことを発表した。
 
 ピレリは、2021年から4年間にわたって世界ラリー選手権のRC1(Rally1)クラスおよびRC2(Rally2)クラスにむけて独占的にタイヤを供給する。

 FIAは、6月のワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)において世界ラリー選手権にコントロールタイヤ制を導入することを発表、2021年から2024年までの4年の期間でタイヤを独占供給するメーカーの入札を行ってきた。

 入札に参加したのは、ピレリのほか、ミシュラン、ハンコック、MRFタイヤと見られており、そのなかでWRCの将来のパートナーとしてもっとも魅力的なプレゼンテーションを行ったピレリが、WMSCの電子投票による承認を経て正式にコントロールタイヤのサプライヤーに決定することになった。

 世界ラリー選手権のトップカテゴリーは2008年から2010年にコントロールタイヤとなったピレリのワンメイクで争われた以外、タイヤの自由競争が存在するなかで争われてきた。2011年以降は、いくつかのメーカーがホモゲーションを受けることでWRCにタイヤを供給してきたが、2017年のラリーGBでDMACKが1勝を挙げた以外はすべてミシュランが勝利を飾っており、2021年以降、11年ぶりに復活するコントロールタイヤの元で争われる。

 ピレリは世界ラリー選手権でもっとも長い歴史をもち、1973年のWRC初年度からタイヤを供給、これまでに通算181勝、25回のワールドタイトルを獲得してきた。2017年以降、WRCのトップカテゴリーにはオフィシャルタイヤを供給していないが、WRC2選手権のためのタイヤのホモロゲーションをもつほか、2018年からはジュニアWRC選手権およびそのシリーズ勝者のためのステップアッププログラムへのタイヤの独占供給を行って世界選手権との強い結びつきをもってきた。

 FIAラリーディレクターのイヴ・マトンは次のようにコメントした。

「これは世界ラリー選手権の発展におけるエキサイティングな新しいフェーズであり、2021年から4年間、ピレリを独占的なタイヤサプライヤーとして発表できることを嬉しく思う。ピレリはプログラムに豊富な経験をもたらすと確信している」