WRC2020/06/03

フィンランド、今季のキャンセルを決定

(c)Toyota

 8月6-9日に予定されていたラリー・フィンランドは、新型コロナウイルスの流行の影響が残る状況下で開催することはリスクが大きすぎるとして今季のイベントをキャンセルすることを決定した。

 ラリー・フィンランド主催者のAKKスポーツは水曜日に声明を発表、フィンランド国内および国際的にも新型コロナウイルスの状況は改善したが、イベントのスタートまで2か月しかないため、健康と安全のリスクに関して進行中の要素が多すぎると述べている。

「新型コロナウイルスの状況が未知数であるとともに、その他にも大きな不確実な要素がこの決定に影響した」

「たとえば国内での大きなイベントに関する制限が7月以降、解除になるのかどうか、さらに国外からの参加者、チーム、観客が安全にフィンランドに来ることができるのかなど情報が欠けている」

 ラリー・フィンランドは1951年にユヴァスキュラン・スーラヨットとして初開催、以来、一度も途切れることなく今年70回目のメモリアルイベントとなる予定だったが、史上初めてキャンセルとなってしまった。

 主催者は、FIAの進言にしたがって9月か10月へ延期するオプションについても検討したが、未知数なところと不確実な要素が大きくこの決定に至ったという。

 イベントプロモーターのヤニ・ベックマンは、キャンセルの可能性も念頭にして準備が行われてきたと語った。

「今年の開催をキャンセルすることで、イベントのステークホルダーや社会全体に対しての責任を示したかった。健康と福祉は常に私たちの最優先事項だ」とベックマンは語った。

「私たちは自信をもって2021年の開催に向かっていくつもりだ。来年こそ記念すべき70回目の開催を、最高の環境で、スペクテイターや競技への参加者、そして長期にわたるパートナーや新しいパートナーと素晴らしいスピリットをともにしながら開催できるはずだ」