WRC2018/03/08

フィンランドの象徴オウニンポウヤ、消える

(c)Toyota

 世界ラリー選手権で最も有名なグラベルステージの一つであるオウニンポウヤのステージが、2018年のラリー・フィンランドのルートから外れることが明らかとなった。

 今週発表された2018年のアイテナリーには、オウニンポウヤのショートバージョンとして以前に行われたカカリストのステージは残っている。しかし、この23.92kmのカカリストには観客たちに人気のあるカカリスト・ジャンクションは含まれているが、ほとんどは新しい道が使用され、イエロー・ハウス・ジャンプと呼ばれる有名な高速クレストやそれに続く40秒間の全開のセクションはコースから外れることになった。しかし、ファンにとっては懐かしい、かつて3段ジャンプで有名だったルーヒマキが最終日のパワーステージとしてルートに組み込まれたことは歓迎すべきだろう。

 ラリー・フィンランドのベースはこれまで通りにユヴァスキュラとなり、7月26日から29日まで行われる。2018年のルートは23SS/317.26kmが計画されるが、そのうち40%はこれまでに使用されていなかった新しい道路となり、昨年のステージのうち65%が新しくなっている。平均速度を下げるためのステージ変革がさらに進み、ドライバーたちはこれまでと異なるキャラクターのステージに挑むことになりそうだ。

 26日木曜日の朝、シェイクダウンはこれまでのルーヒマキからユヴァスキュラに近いヴェサラ(4.26km)で行われることになり、夕方19時にユヴァスキュラ市街地で行われるハルユ(2.31km)でラリーは開幕する。

 27日金曜日は、かつてはスルキーと呼ばれたステージの一部を使用したモクシ(20.04km)でスタート、新しいセクションを導入したウッリア(12.28km)に続いて、まったく新しいアッサマキ(12.33km)、昨年のリバース方向に走るアーネコスキ(7.71km)のあとパビリヨンキのサービスが行われる。午後のループは、昨年までの2年間にわたりパワーステージとして行われたオイッティラ(19.34km)を延長したステージが続き、朝のループの4つのステージを走った後、再びハルユ・ストリートステージで締めくくる一日となる。

 28日土曜日は、パイヤラー(23.92km)、ピーラヤコスキ(14.90km)、カカリスト(23.66km)、トゥオヒコタネン(8.95km)の後、サービスとなり、午後のループは朝の4ステージの順番を逆に走り、トゥオヒコタネン、カカリスト、ピーラヤコスキ、パイヤラーという順にめぐるが、ステージを走る方向は朝と同じとなる。ピーラヤコスキが唯一、昨年とまったく同じステージだという。

29日日曜日は、昨年復活したラウカー(11.74km)をリバース方向で走り、ルーヒマキ(11.12km)が行われる。この2つのステージをノーサービスで2回ループ、2回目のルーヒマキがパワーステージとなる。ここ数年は短いシェイクダウンステージのみとして行われていたルーヒマキだが、主催者によれば、見たことがないような「モンスター・ジャンプ」でラリーはスペクタクルなエンディングを迎えることになると発表している。