WORLDWIDE2017/07/16

フィンランド前哨戦で新井2位、勝田3位

(c)AutoGlym Ralli

 7月15日にフィンランドで開催されたアウトグリム・ラリーでTOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムにて欧州で修行中の新井大輝(フォード・フィエスタR5)がクラス3で2位フィニッシュ、勝田貴元(フォード・フィエスタR5)もわずか2.4秒差の3位でそろって表彰台に立ち、今月末に開催されるラリー・フィンランドにむけて最高の形でウォームアップを終えることになった。

 タンペレ近郊のカンガサラでワンデイイベントとして開催されたアウトグリム・ラリーはわずか8SS/110.04kmと短いが、高速イベントのラリー・フィンランドの準備として過去にも多くのトップドライバーが出場してきた。今年もヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)をはじめ、多くのドライバーたちが出場、ローカルイベントは豪華メンバーで賑わうことになった。

 ただ一人、WRカーで出場したヌーヴィルはオープニングSSから別格のスピードをみせて、総合優勝を飾るなか、熱いバトルになったのは、13台のR5マシンやS2000が出場したクラス3だ。

 オープニングSSからの混戦を抜け出してSS3で首位に浮上したのは、マーカス・グロンホルムが運営するGRXチームから出場するヤリ・フットネン(シュコダ・ファビアR5)だ。これをラリー・ポーランドで初めてWRC2優勝を飾ったオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5)が追撃する展開で始まることになる。

 ラリー・フィンランドに出場するための準備としてこのイベントに出場する二人は激しくベストタイムを争い、フットネンがSS5まで首位をキープするも、ついにSS6でヴェイビーが逆転で首位に浮上することになる。

 勝負を挑んだフットネンはSS7でコースオフしてリタイアとなってしまったが、このステージでトップタイムを奪った地元のユーソ・ノールドグレン(シュコダ・ファビアR5)が首位のヴェイビーまで14.4秒差の2位に迫り、最終ステージを迎えることになる。

 しかし、フィンランド選手権で今季2度の2位を獲得し、速さを身につけつつあるノールドグレンだが、ゴールを目前で激しいクラッシュでリヤを大破、マシンを止めることになってしまった。これにより、ヴェイビーが後続に1分36秒差をつけて独走勝利を飾ることになった。

 また、それまで堅実なペースで上位につけていた新井と勝田の順位は終盤のドラマで一気に繰り上がることになり、最終ステージでは2位をめぐる激しい戦いとなった。

 それまでを新井に引っ張られるように背後に続いていた勝田だが、この21.67kmというラリー最長となる最終ステージで新井を9秒上回る2番手タイムで猛追、新井が最終的に2位/総合3位を守り切ったものの、勝田が2.4秒差に迫ってラリーを終えることになった。

 また、ミッコ・ヒルボネンはヤルモ・レウティネンとのコンビでフォード・エスコートRS1800を駆ってヒストリックカー・カテゴリーに出場、1600cc以上のクラス23での優勝を飾っている。