イタリア・ラリー選手権(CIR)第5戦のラリー・ドゥエ・ヴァッリで、ヒュンダイ・モータースポーツNのヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)が地元のトップドライバーたちを破って優勝を飾っている。
先月行われたラリー・シウィドニツキでポーランド・チャンピオンに輝いたあとラリー・イタリア・サルディニアのWRC3選手権カテゴリーを制したフットゥネンの勢いは止まらない。彼は、次戦に予定していたフランス選手権のクリテリウム・ド・セヴェンヌが新型コロナウイルスの影響でキャンセルとなったため行き先を変更、イタリアに再び戻ってラリー・ドゥエ・ヴァッリへ参戦した。
ヴェローナ地方で行われたイタリア選手権のターマックラウンドは雨と霧によって難しいコンディションとなるなか、序盤から選手権を争うアンドレア・クルニョーラ(シトロエンC3 R5)とジャンドメニコ・バッソ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が火花を散らす戦いで始まることになった。オープニングSSをリードしたのはバッソだったが、クルニョーラが4ステージ連続してベストタイムを奪い、首位を固めるかに見えたが、彼はSS5でコースアウト、リタイアとなってしまった。
バッソはこれで難なく首位に立ち、2位につけるフットゥネンに43.5秒もの大差を築き、問題なくラリーを制するかと思われたが、彼もまたゴールまで残り2ステージでコースオフ、勝利は終盤の2つのステージを制したフットゥネンの頭上に輝くことになった。
「僕らにとって今年5回目の優勝になった。霧によって視界が悪く雨によって難しいターマックになったが、ヒヤリとするようなドラマはなかったよ」とフットゥネンは語っている。
また52.7秒遅れた総合2位でフィニッシュしたウンベルト・スカンドラ(ヒュンダイi20 R5)がイタリア選手権で今季初優勝を飾っている。
選手権リーダーの二人がリタイアするという波乱の結末となり、イタリア選手権のタイトルは、バッソがクルニョーラに4点差をつけたまま迎える11月に予定される最終戦タスカン・リワインドで決着することになる。