WRC2021/11/22

フットゥネン、Mスポーツに今季初WRC2勝利を贈る

(c)M-Sport

 ヤリ・フットゥネンは、Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームのフォード・フィエスタRally2初参戦したACIラリー・モンツァで見事にWRC2優勝を果たすことになった。

 フットゥネンは、ニューマシンに慣れるまでは、慎重にラリーをスタート。初日を2位で終えることになったが、土曜日の朝、ラリーリーダーのマルコ・ブラシア(シュコダ・ファビアRally2エボ)がクラッシュしたためトップに躍り出すことになった。

 フットゥネンの後方には、初日のタイヤ交換によって1分30秒あまりの遅れを喫したアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)も激しく追い上げてきたが、フットゥネンは最終的にミケルセンに47秒差をつけて今季WRC2で3勝目を飾ることになった。

 フットゥネンは、最終ステージのステージエンドで勝利の喜びを語った。「素晴らしい気持だよ。もちろん、ステージタイムを見れば、自分たちが望んでいるところにはまだ到達したわけではないし、まだまだやるべきことがたくさんあるよ」
 
 元ヒュンダイ・ジュニアドライバーだったフットゥネンは、最終戦でMスポーツ・フォードに抜擢されることになったが、見事に期待に応えてチームに今季初勝利をもたらしただけに、来シーズンには新しいプログラムのチャンスがあるかもしれない。「来年は何をしているかわからないが、何かに乗っていられればいいね」と彼は付け加えている。

 モヴィスポーツのチーム選手権のためにモンツァに参戦していたロシアのニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRally2エボ)は、フットゥネンに18秒差をつけてWRC2カテゴリー最速でフィニッシュすることになったが、彼はドライバーズポイントでは対象外だった。それでもこの活躍でモヴィスポーツにチームタイトルをもたらしている。

 すでに前戦スペインでWRC2ドライバーズチャンピオンに決まっているミケルセンは最終戦では2位でシーズンを締めくくり、3位にはミケルセンから13分遅れながら56歳のイタリア人ドライバーのエンリコ・ブラツォーリ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が表彰台を獲得している。