WRC2017/07/31

フットネン、母国戦でWRC2でデビューウィン

(c)Rally Finland/AKK

(c)Toyota

 フィンランド出身のヤリ・フットネンが母国で開催されたラリー・フィンランドのWRC2カテゴリーでデビューウィンを飾ることになった。

 2年前にラリー・フィンランドの主催団体であるAKKスポーツによって「フューチャー・ラリースター・オブ・フィンランド」に選ばれた23歳のフットネンは、マーカス・グロンホルムが率いるGRXチームのシュコダ・ファビアR5で今回のラリー・フィンランドに出場、R5での2戦目のラリーにもかかわらず、金曜日のSS3で首位に立つや、その後一度もライバルの後塵を拝することなく首位を独走する。

 フットネンは土曜日のSS13ではスピンでひやりとさせる瞬間もあったものの、WRC2のタイトルを争うはずの多くのレギュラーメンバーがフィンランドをスキップしていたことにも助けられて終始首位をキープ、最終的に2分17.8秒差をつけてWRC2カテゴリーでの初勝利を飾ることになった。

 フットネンは、同じ日に同じ舞台でキャリア優勝を飾ったエサペッカ・ラッピにいつか自分もなりたいと誓った。

「勝てるなんて信じられないよ。こんなにうまくいくなんて驚いているよ」とフットネンは語った。

「今回のWRC2にはオーレ・クリスチャン(・ヴェイビー)も(エリック・)カミリーもノミネートしていなかったが、スタートしたらずっと彼らのほうが速くて、僕はなんとか彼らに追いつきたくて頑張ってきた。オーレ・クリスチャンがリタイアしたあとはがっかりしたし、もし彼がそのまま続けていたら、僕ももっとプッシュしただろう。僕もいつかエサペッカのようになりたいから!」

 2位でフィニッシュしたのはカンタン・ジルベール(シュコダ・ファビアR5)。ポルトガルでの横転リタイアで選手権では大きく遅れていたものの、ポーランドに続く連続表彰台で選手権も5位に浮上してきた。

 ブレーキトラブルに見舞われながらも3位の表彰台に立ったのは、イギリスのトム・ケイブ。ヒュンダイi20 R5にとっても彼にとってもこれがWRC2での初めてのポディウムとなった。

 TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムにて欧州ラリー挑戦中の新井大輝(フォード・フィエスタR5)は、ポップオフバルブの問題やパワーステアリングの故障によって表彰台のチャンスを失って5位まで後退、最終日に猛チャージを図るもSS23の6km地点でクラッシュ、マシンを止めることになった。

 いっぽう、オルタネーターベルトの破損などのトラブルで惜しくも初日にリタイアとなった勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は、二日目にはオウニンポウヤでは2番手タイムなど光る走りをみせたが、最終日に彼もまたSS22でのアクシデントでリタイアとなっている。

 昨年ドライブDMACKフィエスタ・トロフィーでウィナーとなったオシアン・プライスは、その褒賞としてフォード・フィエスタR5でフィンランドに参戦、前戦ポーランドでの大きなクラッシュからの復活を遂げて見事、キャリア最上位の4位でフィニッシュすることになった。

 ジュニアWRCチャンピオンに輝いているシモーネ・テンペスティーニ(シトロエンDS3 R5)がハンドリングに問題を抱えながらも5位で続くことになった。