WRC2021/09/30

フライング・フィンがWRC3のエントリーを独占

(c)Emil Lindholm Official

 今週開催されるラリー・フィンランドのWRC3カテゴリーでは母国フィンランドを代表するドライバーたちが、地元の誇りをかけて戦う。

 タイトル争いの中心にいるヨアン・ロッセルやカイエタン・カイエタノビッチが欠場する中、今回のイベントには全14台がエントリーするなか、地元出身のドライバーが8台を占め、エントリーの50パーセントを越えている。

 地元勢の筆頭となるのは先週末、フィンランド・ラリー選手権最終戦を制して悲願のフィンランド・チャンピオンに輝いたエミル・リンドホルムだろう。

彼は、これまでのWRC3では速さの片鱗を見せるもトラブルにより良い結果を失うこともあったが、考え方も変化していることを認めている。

「今年はラリースポーツに何が必要とされるのかをもっとよく理解できるようになった」とリンドホルムは説明している。彼は現在、WRC3ではランキングでは5位につけている。「基本的な走り方が分かっているだけでは十分ではないんだ」

「結局ラリーというのは戦術的なスポーツでもある。すべてのリザルトやステージタイムは自分の走りだけではなく、他者のパフォーマンスにも影響するということ。ラリーを全体で考えることができるようになった」と彼は付け加えている。

 さらにリンドホルムとフィンランド・タイトルを争ったミッコ・ヘイッキラも注目の一人だ。シュコダ・ファビアRally2エボを駆る彼はアークティック・ラリー・フィンランドとラリー・エストニアでポディアムを獲得しており、今回のユヴァスキラでのイベントでは初勝利を目指す。また、2月のアークティック・ラリー・フィンランドで勝利を飾っているテーム・アスンマーもファビアRally2エボで出場する。

 2018年にこのカテゴリーで母国戦を制しているエーリック・ピエタリネンは、このフィンランドの超高速ステージで、これまで使用していたシュコダからスイッチして新しいフォルクスワーゲン・ポロGTI R5をデビューさせる。その他エントリーされているのはリク・ターコ、ユーソ・メッツァラ、そして現在FIAジュニアWRCに参戦中のラウリ・ヨーナなどである。