WRC2022/01/22

フールモー、モンテカルロのリスタートを断念

(c)M-Sport

 ラリー・モンテカルロの金曜日の朝、最初のステージで壮絶なクラッシュを喫したMスポーツ・フォードのアドリアン・フールモーは、マシンのダメージが大きすぎるため土曜日にリスタートを行わない。

 フールモーは4位で迎えたSS3のルワ〜ブイユの左コーナーでのブレーキが遅れて外側のバンクに激突したあと、バリアーを越えて岩だらけの崖を転がり落ちた。

「本当に残念なことになった。コーナー手前の路面が予想以上にウェットだったため、ブレーキが間に合わずにプーマRally1をクラッシュさせてしまった。1年にわたってこのマシンを開発してきたチームのことを思うと本当に申し訳ない気持だ」とフールモーは語った。

「このラリーへの大きな期待があった。僕にとっても最初のフルシーズンのスタートだったからね。そして、最高のマシンに進化させるために、昼夜を問わず絶え間ない努力をしてくれたチーム全員のことを思うといたたまれない。チームのみんなには、このような過ちを犯してしまい申し訳なく思っている。幸いにも新しいケージのおかげで僕らにはケガもなかったが、修理は不可能であり、僕らはスウェーデンで頑張るために戻ってくるつもりだ」

 SS3の最初のスプリットでのフールモーのスピードは、チームメイトのセバスチャン・ローブと同じだった。このことが問題の原因になったかもしれないとMスポーツ・フォードのチーム代表を務めるリチャード・ミレナーは怒りを抑えたように説明した。

「大きなクラッシュだった。ロールケージにダメージがあるため、このマシンを今週末にコースに戻すことは不可能だ」とミレナーは語った。

「僕らがどう思っているか、僕の言葉など必要ないだろう。彼は、時には慎重なアプローチが必要で、経験のない場所で究極のスピードで走ろうとしないことを頭に叩き込んでおく必要がある。我々は結果が必要なのだ」