WRC2018/02/01

ブダール、チームの総合力を高く評価

(c)Citroen

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 シトロエン・レーシングの新しいチームディレクターとしてラリー・モンテカルロで初めてチームの指揮を執ったピエール・ブダールは、マシン、チーム、ドライバーのすべてが選手権のトップチームにふさわしい実力を備えていることを確信したようだ。

 開幕戦モンテカルロにシトロエンは、クリス・ミークとクレイグ・ブリーンの2台体制で臨んだが、オープニングSSのシステロンでは多くのドライバーと同様にアイスバーンでスライドしてディッチでスタックする困難なスタートとなってしまった。

 ミークは1分半ものタイムを失って10位に後退したが、じょじょにペースをアップして6位でフィニッシュ、最終のパワーステージのベストタイムによってボーナスポイントを獲得した彼はドライバーズ選手権において3位タイでシーズンをスタートすることになった。また、ブリーンは金曜日の朝にブレーキトラブルに見舞われてさらに遅れたために9位でのフィニッシュとなってしまった。

 ブダールは、モンテカルロの難しいコンディションでの戦いを評価するとともに、これからのシーズンを進めていくうえでの課題も見えてきたと語った。(以下、一問一答)

—あなたが指揮をとることになった初めてのラリーを通して、このチームの考え方についてはどう思いましたか?

「予想不可能な天候と正しいタイヤ選を見極めることの困難が生じ、モンテカルロはWRCへの入門編とするのはとんでもなく大変なことだったよ! それでもやはり、私は、チーム内での情報の共有のあり方、エンジニア間で天気情報スタッフ、ミシュランのテクニシャンその他に至るまで、それについては非常に感銘を受けている。コミュニケーションは良好で、非常に建設的な職場としての環境がそこにはあって、今後を占う上で良い兆候だ。同様に我々のメカニックに敬意を表したいと思う、特に土曜日の晩、クリス・ミークのギヤボックス交換の作業をしながら、サスペンションのセッティングの調整も間に合わせた彼らの仕事ぶりにね」

―あなたはドライバーたちのパフォーマンスについてはどのように評価しますか?

「クレイグとクリスが序盤のステージで苦しむことになった不運によって、二人とも早い段階で全体のペースからはほど遠い状況に陥ったが、それでも彼らは決してくじけない粘り強さを発揮することができた。クレイグは、コンディションがもう少し好転するといくつかいいタイムを記録していた。クリスについては、スタートでセッティングが持てなかった状況から、最初から勝利が困難という戦いに無理して無謀に挑むことはしなかった。彼は自分のチャンスが来るのを待ち、素晴らしいレース・マネージメント力と経験を証明してみせた。このアプローチを見てもらえれば、彼がいかにチーム・リーダーとして、成長したかがはっきりと見える。彼はドライバーズ・タイトルに向けていいスタートを切ることができた。もちろん我々も、すべての路面においてさらに力を発揮できるように引き続き懸命に取り組み続けていく必要があることを十分承知している」

―今後、どういう分野に取り組んでいくことを考えていますか?

「C3 WRCのどの部分がコンディション次第で、何が上手く機能し何がそこまで効果がなかったのかについては我々にも明確に分かってきていると思う。だが、クリスのパワーステージでの最速タイムによってクルマが確実に速さを備えていることが再び証明された。全員がボーナスポイントを狙っている状況、決して二流の勝利とは言わせない!」