WORLDWIDE2022/04/10

ブリーン、オストベルグともサンレモでリタイア

(c)ACI Sport

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 ラリー・サンレモに出場したクレイグ・ブリーンとマッズ・オストベルグは、ともにマシントラブルのためにリタイアに終わった。

 過去2度、ラリー・サンレモで優勝を飾った経験をもつブリーンは、今回はハットトリックを狙うというよりも世界ラリー選手権の次戦、ラリー・クロアチアに向けてターマックでのウォームアップを行うことをメインターゲットとした参戦となった。

 ガス・レーシングのフォード・フィエスタRally2を駆ったブリーンは、オープニングステージからポップオフバルブの問題に悩まされて初日を5位で終えることになり、土曜日には追い上げが期待されたが、第2ステージでエンジンがオーバーヒートしたためにリタイアとなってしまった。

 一方、オストベルグは、この2週間でハンガリーのサルゴ・ラリー、メキシコのラリー・オブ・ネイションズ・グアナファトで2勝し、勢いをもってモヴィスポーツのシトロエンC3 Rally2を駆ってサンレモに出場したが、全く盛り上がりを見せないままに終わることになった。

 先週メキシコでアドリアン・フールモーを下し、今週のサンレモでブリーンを相手に自分のペースを証明しようと意気込んでいた彼だが、オープニングステージからエンジンに問題が発生、2つめのステージを終えたところでリタイアとなり、最終日のリスタートも叶わなかった。

 ラリーの大半は、2020年のイタリア・チャンピオン、アンドレア・クルニョーラ(シトロエンC3 Rally2)の独壇場であった。昨年はヒュンダイを駆ってタイトルを逃したが、今季はシトロエンにマシンを戻した彼は最初のステージからリードし、残り3ステージまで19.1秒差をつけてラリーを支配していたかに見えた。

 しかし、最終ループはSS9での突然の雹によるステージキャンセルにはじまり、予想に反して雨となった残り2ステージでは、タイヤ戦略に失敗したクルニョーラはペースダウンを余儀なくされ、ウェットタイヤを装着したファビオ・アンドルフィ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が0.9秒をつけて逆転勝利を飾っている。