Raid2017/07/12

ペテランセルが横転で20位に後退

(c)RedBull

 破滅的なコンディションの中で行われたシルクウェイ・ラリー4日目は、新しいプジョーDKRマキシがその真価を発揮した。チームメイトがトラブルを抱える中、新型マシンを駆るセバスチャン・ローブとダニエル・エレナのペアはステージ勝利を収め、総合でもリードを拡大した。

 しかし、ステファン・ペテランセルとコドライバーのジャン・ポール・コトレーは、最初の競技区間の43km地点で横転してマシンにダメージを負い、その結果2時間以上を失った。彼はなんとかマシンを修理し、ペナルティを科されることなくマシンをフィニッシュさせた。シリル・デプレとデヴィット・カステラも、最初の競技区間でディッチにスタックしてしまい、他の選手に引っ張ってもらって脱出するまで48分を失った。

 カザフスタンを走る今日の第4レグは、2つに分割された競技区間の最初のセクションで、373kmという長いステージはただでさえ複雑さが特徴だったが、さらに天気が大荒れとなったため、激しい雨によって道路は泥に変わり、ステージは滑りやすいスケートリンクのようになった。その結果、プジョーの2人のドライバーを含め、何人ものドライバーが窮地に追い込まれた。

 ペテランセルは、今日を総合2位でスタートしたが、43km地点のロードブックで「危険2」と記された箇所でマシンを横転させた。マシンは大きなダメージを負ったが、彼は挫けることなく2時間13分かけてプジョーを修復し、フィニッシュした。ペテランセルはこれによってトップから3時間1分遅れの暫定20位まで後退している。

「残念ながら、僕たちは道路の穴を越える時、速く走り過ぎた。僕たちが横転した場所は、実際にはドライだったので、天気は全く関係ない。マシンはひっくり返り、たぶん2回転か3回転したと思う。ダメージは本当に酷く、サスペンション全体を含めてできる限りのものをすべて交換しなければならなかったので、2時間以上かかった。その後も、マシンの走行状態は非常に悪く、フロントガラスが無かったため、僕は何も見ることができなかった。僕たちはただステージの終わりまでゆっくりと走行するほかなかった。この後、うまくサービスで修理できれば、ラリーを継続して、チームメイトが必要な場合に助けることができるだろう。昨年とほぼ同じ状況だ。僕はシルクウェイ・ラリーが好きだけれど、シルクウェイ・ラリーは僕を好きではないようだ!」とペテランセルは語った。

 一方、この日もトラブル無く走り切ったローブは、プジョーDKRマキシで3度目のステージ勝利を獲得、リードを合計1時間7分まで拡大した。

 デプレはトリッキーなルートの166km地点で穴に嵌まってしまったものの、彼は競争中のトラックによって助けられ、どうにか総合2位でフィニッシュに到達している。