WRC2018/10/27

ポロR5のデビュー戦でカミリーがWRC2をリード

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 ラリー・デ・エスパーニャWRC2では、金曜日のオープニング・レグを終えて、7つのステージのうちにの3つを制したエリック・カミリー(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が、カッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5)に11.6秒差つけてトップに立ち、フォルクスワーゲンのニューマシンにとっての完璧な形でのデビューを演出した。

 カミリーは木曜日の夜にバルセロナで行われた市街地ステージからラリーをリード、この日のオープニングステージでもベストタイムを奪ってラリーの主導権を握ったあとも好調なペースを刻んで首位で金曜日をフィニッシュしている。

 シュコダ・モータースポーツから参戦するロヴァンペラは、2つのステージウィンを獲得、2003年世界王者ペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロ R5)が走らせるもう1台のポロをこの日の最終ステージで抜いて2位につけることとなった。

「午前中のループはあまりうまくいかなった。僕たちはリズムが少し乱されていたし、朝のロングステージでは最初の数キロのところで、原因不明のダンパー破損があったりしてさらにタイムロスしてしまった。午後のループの方が良かった」とロヴァンペラは語っている。

 6年間のブランクの後WRC競技に復帰したソルベルグはSS4で最速タイムをマークしている。だが、彼はロヴァンペラの着実なペースには及ばず、金曜日のルートをフィニッシュしたところで8.6秒差がついている。

 今季のWRC2王座を確定させたヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアR5)は4位となっており、高速のグラベルステージでファビアR5のベストな走りを引きだすことに苦労していたことを明かしている。

「僕はある種ルースなところでの経験というのが不足しているかもしれない。トルコもサルディニアもここに比べてかなりスローなラリーだったからね。明日からターマックに変わってどれくらいタイムを取り戻せるかにかかってくる」彼は語っている。

 ニル・ソランス(フォード・フィエスタR5)がホームイベントとして臨んだスペイン人最高位の5位となっている。カイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)も比較的順調な初日のドライブとなっている。彼は上位のペースには届かなかったがクリーンな走りで6位につけている。

 シトロエン・レーシングにとっては双方のドライバーがフィニッシュまでたどり着けない不本意な一日となっている。ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 R5)は2位を走っていたところ技術的なトラブルによってリタイア、一方のオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シトロエンC3 R5)は電気系統の問題でSS7で離脱している。

 トヨタGAZOOレーシングの育成ドライバーである勝田貴元(フォード・フィエスタR5)はラリー最長ステージのSS4で3番手タイムを奪う速さをみせたが、惜しくもサスペンションを壊してマシンを止めることになった。

「SS6でコースオフして右フロントを破損しストップしました。ロングステージSS4はトップのペターから3秒差の3番手、SS5でもトップから3秒差で、調子は上向きだったのですが、残念です」と勝田は語っている。

 ウーカシュ・ピニオージェック(シュコダ・ファビアR5)も左フロントホイールを破損でフィニッシュできなかった。ペペ・ロペス(シトロエンC3 R5)、マルキート・ブラチア(シュコダ・ファビアR5)も早期にリタイアとなっている。