WRC2017/04/21

マキネン、トヨタはメキシコより力をつけた

(c)Toyota

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 TOYOTA GAZOO Racing WRT代表のトミ・マキネンは、グラベルラリーにおいてチームはこれまでより力をつけていると語り、来週のラリー・アルゼンチンではさらにいい結果を狙いたいと豊富を語った。

 トヨタは、4月27〜30日に開催される世界ラリー選手権第5戦ラリー・アルゼンチンに、ヤリ-マティ・ラトバラとユホ・ハンニネンの2台のヤリスWRCで参戦する。チームは第3戦ラリー・メキシコに続く2戦目のグラベルラリーとなるアルゼンチンを想定して、欧州の中ではアルゼンチンに近い路面コンディションの道をもつイタリアのサルディニア島でグラベルテストを実施、様々なテストメニューをこなしている。

 マキネンは、ヤリスWRCのグラベルステージでのパフォーマンスをさらに高めることに成功したと語った。

「アルゼンチンは冷涼な気候で行われるグラベルラリーだ。今回のラリーも、いろいろな気象条件下での戦いとなるだろう。高い標高でのグラベルラリーとなったラリー・メキシコでとくに我々は多くを学んだので、アルゼンチンを戦う上で役に立つはずだ。ここまで1戦ごとにクルマを良くしてきたので、アルゼンチンではさらに改良を進めることを目標に置いている。ラリー・メキシコを戦った時よりも自分たちは力をつけていると思うので、アルゼンチンでは良い結果を狙いたいと思う」

 2014年のラリー・アルゼンチンで総合優勝をした経験をもつラトバラは、メキシコで問題となったデファレンシャルのセッティングについてもテストで方向性が見えたと語っている。

「アルゼンチンは僕にとって常に良い気分で戦うことができるラリーだ。以前に優勝した経験があり、去年も土曜日の午後にトラブルでコースアウトするまでは、ラリーをリードしていたからね」とラトバラは語った。

「金曜日と土曜日のコースは流れるような高速のコーナーが多く、最終日の日曜日は低速でテクニカルなコーナーが連続し、さらに霧など悪天候に見舞われる可能性も高いトリッキーなコースとなっている。全体的には砂状の柔らかい道が多いけれど、概ねタイヤのグリップレベルは良好だ。事前テストはとても有効で、いくつかの異なるセットアップを試せた。メキシコではベストとはいえないフィーリングだったデファレンシャルに関しては、アルゼンチンに向けてとくに入念にセッティング作業を行ない改善に努めている」

 チームメイトのハンニネンはIRC(インターコンチネンタルラリーチャレンジ)の1戦として開催された、2010年のアルゼンチンで優勝を果たしている。彼は久しぶりの出場がとても楽しみにしていると語った。

「アルゼンチンは私が大好きなグラベルラリーのひとつで、楽しい思い出がたくさんある。久しぶりの出場がとても楽しみにしている。アルゼンチンはステージだけでなくリエゾン(移動区間)ではファンの人たちの情熱的な応援もまた素晴らしいんだ」とハンニネンは語った。

「アルゼンチンでもっとも読めないのは天候で、最近現地の天気予報をチェックしているけれど、晴天、降雨と、天気は常に変わっている。例えばレッキの後に路面コンディションが変わると、大変難しいラリーになる。そのような場合でもセットアップに大きな影響を及ぼすことはない。路面が泥状になったらクルマを少し柔らかめのセッティングに変えるぐらいで、大きな変更をすることはないからね。何が起ころうと自然に、気負わないでドライブする事が大切となる。チームは現在とても良い状態にあるので、私も一緒になって前に進みたいと思う」