WRC2017/10/22

マキネン、GBは走りに自信がもてるクルマが必要

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racingチーム代表のトミ・マキネンは、ラリーGBを制するためにはドライバーが自信を持って走れるようなクルマを作り上げる必要があると語った。

 過去4度ワールドチャンピオンに輝いているマキネンにとって、意外なことにラリーGBは一度の優勝経験もなく、表彰台はわずか2回にすぎない。1998年のGBではサスペンションを壊してリタイアとなり、タイトルを諦めて帰国しようとしたときにライバルのリタイアと自身が3度目の王者になったことを知らされたというエピソードが残るなど、彼はこのイベントの厳しさを痛いほど知り尽くしている。

 ラリーGBの舞台となる秋季のイギリス、ウェールズは降水確率が高く、雨水を含むとグラベルはぬかるみ非常に滑りやすくなる。丘陵地帯や森林地帯のグラベルステージは、ドライコンディションならばかなり高速なステージだが、雨で泥状となったグラベルでは、クルマには高いコントロール性が求められ、ドライバーも悪天候によるさまざまな障害に対応しなければならない。

 マキネンは、今季最後のヨーロッパ・ラウンドとして行われるラリーGBにおいて、トリッキーな路面コンディションでもドライバーが自信を持って走れるクルマを作ることを大きなテーマに揚げている。

「私にとって現役最後のシーズンだった2003年、その最終戦となったラリー・グレートブリテンでは、コリン・マクレーと表彰台争いをしたので、個人的にはこのラリーへの素晴らしい思い出がある」

「英国のステージは、見た目よりも路面のグリップ力が高いことが多く、速く走るためにはクルマに対し十分な自信を持つ必要がある。また、雨や霧にもうまく対処しなければならない。前戦スペインの後、我々は今までとは少し違うアプローチを見つけたので、それが今回どのように作用するのか楽しみだ。ラリーの事前テスト時は通常よりも暖かい気候だったが、本番にそれほど大きな影響はないだろう。最終的にクルマを道の特性に合わせ込むことができるかどうかが重要となる。ラリーに向けて、きちんと準備が整っていると思う」