WRC2018/11/17

ミケルセン、トラクターと接触寸前でクラッシュ

(c)Hyundai

 ラリー・オーストラリアの初日にクラッシュしてリタイアとなったヒュンダイ・モータースポーツのアンドレアス・ミケルセンは、ステージを走行している大きなトラクターとあわや接触しそうになったことで集中力を乱されてペースノートに集中できなかったとして怒りを露わにした。

 ミケルセンによれば、SS3シェアウッドを走行中にマーシャルからスピードを落とすよう指示があったが、シケインとして置かれた大きなストローベイルをパスした瞬間、突然、道路の真ん中に大きなトラクターが目の前に現れたために動揺、ペースノートを聞き漏らしてディッチにマシンを落としてクラッシュしてしまったという。

 マニュファクチャラー選手権を争うチームのために貢献したいと語っていたミケルセンは、起きるべきではなかったことが起きたと憤りを隠せない。

「今日起きたことは、僕らの今シーズンを象徴するような出来事だった」とミケルセンは語った。

「クレストにアプローチしていたらマーシャルがスピードを落とすように腕を振っていたんだ。アンデルス(・ヤーゲル)が止まるように言ってきたからすぐに速度を落としたんだ。そしたらシケインをクリアしたら突然、トラクターが走っているのが見えた。僕らはそのまま走行を続けたが、頭の中はペースノートのことよりあさってのことでいっぱいになってしまった。ペースノートが入ってこなくなってしまい、コースオフしてしまったんだ」

「がっかりだし、怒りを覚えるよ。チームにとっても重要な1戦が台無しになってしまったし、起こるべきではなかった。いいフィーリングでいただけに悔しいよ。土曜日にはリスタートするつもりだけど、もう僕らにできることはほとんどないよ」

 ティエリー・ヌーヴィルがパンクで10位に後退、4位につけるヘイデン・パッドンは健闘しているものの、ミケルセンがリタイアとなったことでマニュファクチャラー選手権での戦いが厳しくなっただけにチームディレクターのミシェル・ナンダンも失望を隠せない。

「アンドレアスに起きたことはありえないよ。このようなことはステージでは起ってはならないことだし、世界タイトルを戦っている週末だけに起きてはならないことだった」とナンダンは語った。

「チームにとって最悪だったのは2回目のループでティエリーに起こったことだ。彼はその時点までに必要なすべてをやっていたが、シェアウッドでタイヤがリムから外れて、セバスチャンに30秒遅れてしまった。土曜日には先頭で走らなければならないので、ティエリーにとっては厄介になるだろう。だが、ヘイデンがポジティブなポジションにつけていいラリーをしているし、まだすべての状況は決まったわけではない。残りはまだ2日あるからね」