WRC2019/10/03

ミークが母国GBのシェイクダウンで一番時計

(c)Toyota

(c)Rally GB

(c)Petter Solberg

 2019年世界ラリー選手権(WRC)第12戦ウェールズ・ラリーGBのシェイクダウンが3日木曜日に行われ、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が2分54.1秒のトップタイムをマーク、1.1秒差の2番手には3カ月ぶりの復帰戦に臨むエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)が続くとともに、前戦トルコで1-2フィニッシュを飾ったシトロエン・レーシングのセバスチャン・オジエとエサペッカ・ラッピのシトロエンC3 WRCが同タイムの2位につけることになった。

 ラリーウィークを迎えて雨が降ったり止んだりの不安定な天候が続いてきたウェールズだが、新しい海岸沿いのサービスとなるスランディドノは美しい朝焼けの朝を迎え、ラリーカーは次々とシェイクダウンが行われるグイデイルのステージへと向かうことになった。4.68kmのステージはむろん雨は降ってないものの、全域にわたってウェットのコンディションとなり、1回目の走行ではミークとエヴァンスという地元の二人が2分55.8秒のトップタイムを分け合うことになった。

 2回目の走行でもミークが自身のタイムを1.7秒縮める一番時計をマーク、エヴァンスは2番手に落ちたものの1.1秒差で続いており、さらにオジエとラッピがタイムを並び、3人が同タイムの2位で並ぶことになった。

 0.1秒という僅差の5番手タイムで続いたのは、昨年のシェイクダウンでトップタイムを奪ったテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)。6番手にはティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)がつけることになった。

 シェイクダウンの3回目の走行では路面が荒れることになり、多くのドライバーがタイムを伸ばすことができず、トップ6のドライバーはいずれも2回目の走行でのタイムを更新できず。アルスター出身のミークが母国ラウンドでの初勝利をも期待させる速さをみせてシェイクダウンの一番時計となっている。

「目が覚めるようなモーニングコールだったね! ラリーGBのプレテストは10日前に行ったが、気温は22度もあり、ドライでダストの問題があったため、ラリーで異なるコンディションになることはわかっていたよ」とミークは語った。

「今朝シェイクダウンではセッティングを確認できてよかったよ。このような滑りやすく、トリッキーなコンディションに自信を持っているなら、雨が予想される週末にうまく行くことを願っているよ」

 ミークがトップタイムを奪うなかでチームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が3回目の走行でやっと1.9秒落ちの自己ベストを更新して7番手、昨年のシェイクダウンでオーバーシュートしたことが影響したのか、オイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)もミークから2.3秒差の8番手タイムにとどまっている。

 また昨年、最終日まで優勝争いを演じる速さをみせたクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)は1回目の走行でスピン、タナクから0.4秒差の9番手で続き、チームメイトのアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)もセットアップを調整しながらのシェイクダウンで10番手となっている。

 また、WRCデビュー戦を迎えた注目のオリヴァー・ソルベルグ(VWポロGTI R5)は、これが引退戦となる父親のペター・ソルベルグ(VWポロGTI R5)を2.7秒も上回る速さをみせてWRC2選手権でトップタイムを奪うとともに、さらにWRC2プロ選手権タイトルに王手を掛けているカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5エボ)に0.6秒差に迫るRC2クラス2番手タイムを叩き出している。

■シェイクダウン・タイム(P1ドライバー)
1. K.ミーク2分54.1秒
2. E.エヴァンス 2分55.2秒(+1.1秒)
2. S.オジエ 2分55.2秒(+1.1秒)
2. E.ラッピ 2分55.2秒(+1.1秒)
5. T.スニネン 2分55.3秒(+1.2秒)
6. T.ヌーヴィル 2分55.5秒(+1.4秒)
7. J-M.ラトバラ 2分56.0秒(+1.9秒)
8. O.タナク 2分56.4秒(+2.3秒)
9. C.ブリーン 2分56.8秒(+2.7秒)
10. A.ミケルセン2分57.2秒(+3.2秒)
11. P.ティデマンド 2分59.2秒(+5.2秒)