WRC2019/04/16

ムートン、サファリにさらなるタフな試練を要望

(c)Safari Rally

 FIAのWRCセーフティ・デリゲートを務めるミシェル・ムートンは、2020年のWRCラウンドに先行してキャンディデートイベントとして運営されるサファリ・ラリーの主催者に、2019年のルートが完璧だと評価しながらも、イベントをさらにタフなものにするよう求めたようだ。

 ムートンはおよそ1週間あまりにわたってケニアに滞在、先週火曜日にはナイヴァシャ湖のエリアを視察、水曜日にはナクルのソイサンブ保護区に足を伸ばしてナクルとバリンゴのルートを視察、主催チームの代表メンバーやセーフティ委員のノリス・オンガロとともに観戦が許されるポイントを確認している。

 かつて5000kmを超える総走行距離だったサファリ・ラリーだが、2019年のキャンディデートイベントの総走行距離は786.42kmで、14SS/255.77kmという非常にコンパクトな設定のようにも見える。ナイロビで発行される「デイリーネイション」は、ムートンがサファリ・ラリーが人間とマシンにとって真の試練となることを望んでいると伝えている。

「ルートは完璧だが、安全性を考慮しつつもさらにタフにするために改善できる。人にもマシンにとっても真の試練となるサファリ・ラリーを見ることが私の願いだ」と、1983年のサファリ・ラリーで3位でフィニッシュしているムートンは語った。

「サファリは3日間で約500kmまで短縮されるが、イベントによっては1000分の1秒を争う現在のトップスプリンターたちにとっては大変なチャレンジが待ち受けることになるだろう。確かにアフリカは世界ラリー選手権のラウンドに値する」

 WRCサファリ・ラリー・プロジェクトの最高責任者であり、ケニア・モータースポーツ連盟(KMSF)会長のフィネアス・キマチは、サファリ・ラリーはさらなるコンペティティブな舞台を準備すると約束した。

「ナイヴァシャ湖の南東にあるマウントロンゴノットの麓には、真っ直ぐなストレートと広いコーナーが組み合わさったセクションがあり、ムートンもアフリカの真のサバンナだと評価してくれた」とキマチ会長は語った。

「ムートンの提案に沿って、今年7月5〜7日に開催される2019年サファリ・ラリーのコースは、安全性を確保した上でよりコンペティティブなものとする方向で準備中だ」