WRC2020/11/24

メルセデスAMGのGTドライバーがWRCデビューへ

(c)TOKSport

 メルセデスAMGのファクトリードライバーとして活躍するマロ・エンゲルは、今季の世界ラリー選手権最終戦のACIラリー・モンツァでTOKスポーツのシュコダ・ファビアRally2エボを駆ってラリーデビューを果たす。

 TOKスポーツはすでにWRC2のチームタイトルを確定しているものの、ラリー・モンツァに3台体制で参戦する、エンゲルはチームのWRC2レギュラードライバーであるポントゥス・ティデマンドと2018年WRC2チャンピオンのヤン・コペツキと共に参戦する。

 メルセデスのファクトリードライバーとしてADAC GTマスターズシリーズに参戦するエンゲルは先週土曜日、ニュルブルクリンクでファビアRally2エボのテストを行い、TOKスポーツで昨年のERCチャンピオンに輝いたクリス・イングラムからアドバイスを受けている。

 エンゲルは経験豊富なイルカ・ミノアーとコンビを組む。ミノアーは1997年からWRCでコドライバーを務めており、マンフレッド・ストール、ヘニング・ソルベルグ、エフゲニー・ノビコフ、昨年には新井大輝のコドライバーを務めていた。

「WRCにデビューすることが決まって本当に興奮しているよ。TOKスポーツでラリーを知るチャンスを与えてくれ、新しいことに挑戦する自由を与えてくれたメルセデスAMGチームに感謝している」とエンゲルは語っている。

 ティデマンドはWRC2のタイトル争いで現在マッズ・オストベルグに18ポイント差をつけてモンツァに向かう。しかしながら、シトロエンは、TOKスポーツが今年のWRC2ラウンドに参戦できる上限数を超えたと抗議しているため、FIAがWRC2のポイント獲得ルールを最終的にどのように明確化するかによって、ポイントを落とすか、ポイント対象外の状態で出場することになるだろう。

 コペツキは今年はチェコ選手権5連覇を目標にしていたものの、最終的にヴァーツラフ・ペッシにタイトルを奪われたために、モンツァでのWRC2復帰はいささか想定外の出来事となる。

 コペツキは2015年からWRCのサポートカテゴリにシュコダのファクトリードライバーとして参戦していたが、2020年は国際的な参戦プログラムを持っていなかった。