WRC2018/10/06

ヤリス、苦手なGBを完全克服して首位快走

(c)Toyota

 トヨタ・ヤリスWRCの弱点の一つと言われていたのが、グリップレベルの低いステージでのトラクション不足だったが、もはやそれは完全に過去のものだ。

 ラリーGBの金曜日の舞台となったウェールズ北部の森林ステージは、激しい雨によって滑りやすいコンディションとなったが、オイット・タナクが5つのベストタイムを奪うなど目が覚めるような速さをみせて後続に28.8秒のリードを築いている。

 トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのトミ・マキネン代表は、昨年のラリーで苦しんだ経験が今年のパフォーマンスにつながったと語った。

「とても素晴らしいスタートになったが、チームが素晴らしい仕事をしてくれたよ。2週間前にウェールズで行なった事前テストは今日ととても似た路面コンディションで行うことができたことも今日の好結果に繋がったと思う。また昨年、我々はこのラリーで苦戦したが、その時の経験と情報を基に改善作業を進めた結果、パフォーマンスが大きく向上したと思う。競技はまだ2日間あるが、明日は我々に合っているステージだと思う」

 タナクは、グリップ力が低い路面でのヤリスの進化にはっきりと手応えを感じている。

「マシンのパフォーマンスは本当に素晴らしく、大きな進化を感じたよ。タイヤのグリップ力が低い路面でさえ、高い競争力を発揮してくれたからね」とタナクは語った。

「もちろん現時点ではよいポジションにつけているが、まだまだ先は長いので、集中力を保ち攻め続けなくてはならない。明日のステージは我々のクルマに合っていると思いますので、きっとよいフィーリングで走ることができるはずだよ」

 ヤリ-マティ・ラトバラとエサペッカ・ラッピも朝のループではグリップに苦しんだが、それぞれ3位と4位に順位を上げて好位置で続いている。