WRC2018/01/29

ヤリスWRC初戦のタナクが総合2位

(c)Toyota

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 ラリー・モンテカルロの最終日となるDAY4が行なわれ、トヨタGAZOOレーシングWRTでのデビュー戦を迎えたオット・タナクが見事総合2位でフィニッシュ、また、チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラが3位で続き、トヨタはWポディウムで2018年シーズンをスタートすることになった。

 ラリー最終日の4SS/63.98kmが行なわれ、DAY3で2位につけていたタナクは、確実なフィニッシュを目指し安定した走りを続け、ヤリスWRCで出場した初のラリーにもかかわらず2位でフィニッシュ、4日間で4つのベストタイムを記録することになった。また、ラトバラは最終日も3位のポジションを堅持し、昨年に続きポディウムフィニッシュを果たしている。

 チーム代表のトミ・マキネンは、新加入のタナクのパフォーマンスとともにチーム全体が力をつけたことを喜んでいる。

「とても素晴らしいシーズンのスタートとなった。我々がWRCへの参戦を開始してから、チームは最も力強い状態にあると思います。チーム全員が全力でラリーに臨む姿を見て、本当に嬉しく思いました。また、タナクのチームに溶け込む早さ、彼のプロフェッショナルな仕事ぶりと吸収スピードにとても感動した週末になった。この調子を続けることができれば素晴らしいですし、次のラリー・スウェーデンがとても楽しみになったよ」

 タナクは、スタート直後からいいフィーリングでヤリスをドライブできたと語った。

「このような良い形でシーズンをスタートできて、とても嬉しく思うし、非常に強力なチームに加わることができたことを実感したよ」とタナクは語った。「マシンは驚くほど素晴らしく、ラリー開始直後からずっと気持ち良くドライブすることができた。とても難しいコンディションでタフなラリーだったが、とくに大きな問題を抱えることなく走り切ることができた。今日はこれまでよりもコンディションが良くなるだろうと期待していたけれど、道は凍っていた。しかし、いいポジションにつけていたので、今日は手堅く走ることができたと思う。いまは次戦が本当に楽しみだよ」

 ラトバラは選手権にとっては最良の滑り出しになったと感じている。

「モンテカルロは、決して簡単には行かないラリーだ。今日もまた難しいコンディションだったし、特にレッキ以来の走行となったチュリニ峠の凍結路面は難しかったが、とにかくラリーを最後まで走りきり、表彰台に立つことができてホッとしているよ。チームは本当に良い仕事をしてくれたし、クルマの調子も非常に良かったので、これからのシーズンが楽しみだね。冷静さを保ち、選手権とポイントのことを考えながら戦っていきたいと思う」

 また、DAY3終了時点で4位につけていたエサペッカ・ラッピは、最終ステージのSS17でかき出されたグラベルでスライドしてコースオフ、7位でラリーを終えることになった。

「今日は十分なスピードがあり、とても良いスタートだったと思う。自分の計画は最終SSのパワーステージも含め最後まで自分のリズムを保って走ることだったが、ひとつのコーナーでワイドに膨らんでしまい、コース復帰にかなり時間を要し順位を3つ落とすことになった。もちろん今はとても落ち込んでいるけれど、それでもすべてのステージを走りきり、経験をさらに積み重ね、多くの学びを得たことをポジティブに捉えたいと思う。チームにとっては本当に良いラリーとなったし、次戦ラリー・スウェーデンは自分によりあった1戦になるはずだ」