WRC2021/02/20

ラトバラ、アークティックはマシンの安定性が鍵

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、来週のアークティック・ラリー・フィンランドがチームにとっての第2のホームイベントとしてプレッシャーがかかる一戦になると認めながらも、高速ステージにおけるマシンの安定性が鍵を握るこのイベントではフィンランドの道で開発されてきたヤリスWRCで開幕戦に続く勝利を目指すことができると確信している。

 トヨタは、ラトバラ新代表のもとで迎えた2021年モンテカルロで1-2勝利を達成してマニュファクチャラー選手権とドライバーズ選手権をリード、新しいシーズンにむけて好スタートをきっており、2月26日から28日にかけてフィンランド北部で開催される第2戦アークティック・ラリー・フィンランドにも、引き続きセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンの3台体制で参戦する。今回初めてWRCとして開催されるフルスノーイベントに挑む。

 アークティック・ラリー・フィンランドは、新型コロナウイルスの流行に伴いキャンセルとなったラリー・スウェーデンに代わって今回初めてWRCとして開催されるフルスノーイベントだ。史上最多となる通算8回目のモンテカルロ優勝でドライバー選手権の首位に立ったオジエは、過去にスウェーデンで3回優勝経験があり、昨年のスウェーデンでも表彰台争いに加わり総合4位を獲得している。エヴァンスは昨年のスウェーデンでチーム加入後最初の勝利を手にし、ヤリスWRCは2017年の参戦開始から4年間で3回目のスウェーデン優勝を達成、フルスノーラリーでのパフォーマンスを改めて証明している。また、20歳のロヴァンペラは、WRカーによるWRC参戦2戦目だった昨年のスウェーデンで総合3位に入り、今年は自国開催のスノーラリーで昨年以上の結果を狙っている。

 ラトバラ代表は、美しいスノーコンディションで行われるアークティック・ラリー・フィンランドが初めてWRCとして開催されることを歓迎し、チームがふたたび力強い結果を出すことができることを信じている。

「ラリー・モンテカルロでは素晴らしいリザルトで今シーズンのスタートをきったが、チームがうまく連携しながらよく機能しているのを見て本当に嬉しかった。そして今、WRCとして初めて開催されるアークティック・ラリー・フィンランドを楽しみにしている」とラトバラは語った。

「十分な積雪が保証されるこのイベントはWRCとして開催されたら、きっと素晴らしいものになるだろうと何年も前から期待されてきた。今年そのチャンスが突然訪れ、関係者全員の素晴らしい仕事により、短期間で実現されることになった。真っ白な雪と太陽の光により、とてもテレビ映えのする素晴らしいラリーになると思う」

「ラップランドには長くて高速なコーナーが多く、自信を持てないと大幅にタイムを失ってしまうため、クルマの安定性が非常に重要になる。我々にとってはホームイベントであり、いつもより少しプレッシャーがかかると思うが、ヤリスWRCはこのようなコンディションのフィンランドの道で開発されてきたので、我々はそれに対応できると確信しているよ」