WRC2017/04/10

ラトバラ、コルシカのパワーステージを制す

(c)Toyota

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 ツール・ド・コルスの最終日、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラは最後のパワーステージにおいて純粋なターマックステージにおける初のベストタイムを奪って4位でフィニッシュ、ヤリスWRCのターマックにおけるポテンシャルの高さを証明することになった。

 ツール・ド・コルスの最終日に残されたのはわずか2ステージ。その最初のステージである全長53.78kmのSS9で、ラトバラは4番手タイムにとどまり、2秒差で4位のポジションをクレイグ・ブリーンに譲って5位に後退することになった。

 しかし、ラトバラはパワーステージとして行われた最後のSS10でベストタイムを記録、0.1秒差ながら4位に復帰する事に成功した。さらに彼は第2戦ラリー・スウェーデンに続いて2度目となるボーナスポイント5点を獲得、選手権2位の座を堅持することになった。

 ラトバラは4位を奪い返すためには最後のパワーステージで限界まで攻める必要があったと語った。

「最後のパワーステージでは4位でフィニッシュするためには、完璧な走りをする必要があると理解していた。そして自分の運転に集中し、限界まで攻めた」とラトバラは語った。

「いくつかのコーナーでは進入スピードが高すぎてアンダーステアが出てしまい、あるジャンピングスポットではドリフトして観客を驚かせることになった。それぐらい激しく攻められたということで、完璧に近い走りができたと思う。総合4位に入り、その上パワーステージも制して合計17ポイントを獲得することができたのは、今シーズン最初のフルターマックであることを考えると素晴らしい結果になったよ」

 一方、チームメイトのユホ・ハンニネンはSS9でコースアウト。初日に続いて2度目のリタイアとなった。ハンニネンはペースノートに問題があったようだと語っている。

「SS9のフィニッシュまで、あと約5kmの右コーナーでミスを冒してしまった。原因ははっきりしてるわけではないが、おそらく私が作ったペースノートに問題があったのだと思う。コースから外れて復帰する事ができず、そこでラリーは終った。今回は十分なスピードがあったと思うし、フィニッシュまであと少しだったのでとにかく残念だ」

 チーム代表のトミ・マキネンは、ラトバラの4位とともにヤリスを3日間で大きく進化させたチームを高く評価した。

「ヤリスWRCはラリー初日から好調だったが、さらなる改善を施した土曜日以降は、両ドライバーともクルマがさらに良くなったと喜んでいる。それはチーム一丸となった努力の賜物であり、クルマは3日間で大きく進化した」とマキネンは語った。

「今シーズン最初のフルターマックラリーで、ヤリ-マティが表彰台まであと一歩の4位に入ったのは、素晴らしいと思う。現役時代、私自身のツール・ド・コルスでのベストリザルトは6位だった。パワーステージで彼がトップタイムを出した事についても、加えて称賛したいと思う。また、このラリーでの経験が少ないにも関わらず、ヤリ-マティに匹敵するペースを見せたユホは、自分自身を誇りに思っていいと思う」