WRC2018/04/08

ラトバラ、マシン損傷が大きくラリー続行断念

(c)Toyota

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 トヨタGAZOOレーシングのヤリ-マティ・ラトバラは、ツール・ド・コルスで土曜日、カニヤノ〜ピノ〜カナーリの2回目のステージ終盤の左コーナーで、木に激しくヒット、ボディの左後部は激しく損傷したためにリタイアとなった。

 サービスに運び込まれたヤリスは、右リヤのロールケージが折れ曲がって破断していたが、FIAは損傷した部分を切り取り交換するというチームの決定を承認、修理後にFIAが再度インスペクションを行う予定だった。だが、チームはリヤの部品をすべてはがして必死に修理作業を行ったが、けっきょく規定で許された3時間以内に作業を完了ことが不可能という判断を行い、ラトバラはラリー続行を断念することになった。

 ラトバラはラリー序盤で苦戦したが、サスペンションに変更を加えた後はマシンのパフォーマンスが改善され、ペースが上がっていただけに残念だと語った。

「オットとエサペッカは今回とても好調で速いのに対し、僕はずっと苦戦していたが、ようやくいいスピードを見つけることができたので残念だよ」とラトバラは語った。

「サスペンションを変更する前は、ターンはするが横方向へのグリップがなかった。それで僕たちは(ダンパーの)リバウンドを開き、ロールバーを硬くした。初めてタイヤが噛み、そのフィーリングは素晴らしかった。僕は本当にそれを楽しみだしていた」

「僕はプッシュしてプッシュして、タイムは本当に良くなった。そのステージで最も速いスプリットタイムを出していたが、左コーナーの入り口に小さなバンプがあった。これにリヤタイヤが捕まり、リヤが弾き飛ばされて木にヒットしたんだ」

 ラトバラは、アクシデントは激しい衝撃があったと明かし、サイドインパクトに対するWRカーのプロテクションが改善されたことを称賛した。

 サイドインパクトのプロテクションの改善は、2017年に新しくなったWRCレギュレーションの重要な部分だった。クルーはマシンのさらに内側に移動し、衝撃点となり得る場所とクルーとの間により多くのエネルギー吸収フォームを配置したが、ラトバラはこのプロテクションに助けられたと語った。

「かなり大きな衝撃だったが、衝撃吸収材がどれほどうまく機能しているか分かった」とラトバラは語った。

「マシンの後ろの吸収材が、間に入る。時にはこのようなクラッシュの衝撃で飛ばされ、首にくることもあるが、今回は全く何も感じなかった。僕たちがあのような衝撃を実際に経験したのは初めてだったが、非常に安全性は良かった」