WRC2021/01/19

ラトバラ体制のトヨタ、モンテ初優勝を狙う

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、新たにチーム代表に就任したヤリ-マティ・ラトバラのもと、2021年世界ラリー選手権開幕戦のラリー・モンテカルロに、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥーネンの3台のヤリスWRCで参戦、2017年のWRC復帰以来の初となる総合優勝を目指す。

 ラリー・モンテカルロは、1911年初開催のWRCで最も長い歴史を誇るイベントであり、チームは2017年のWRC復帰初年度にラトバラが総合2位に入って以降、チームは毎年表彰台を獲得し続け、2020年には新たにチームに加入したばかりのオジエが総合2位、エヴァンスが総合3位でフィニッシュ、WRC最難関といわれるこの伝統のラリーでWポディウムを達成することになった。

 トヨタは記念すべき110周年を迎える今年のモンテカルロについては、昨年と変わらぬ3人のドライバー体制で臨み、1998年以来となる総合優勝でシーズンのスタートを目指す。

 チーム代表として緒戦を迎えるラトバラは、新しいピレリタイヤでむかえる開幕戦にむけてバリエーションに富んだ路面コンディションで十分なテストを行うことができたとチームの勝利に自信をみせている。

「今年のラリー・モンテカルロに向けての準備作業は、新たな役割を担う私にとって、これまでとは全く違う感覚がある。ワークショップでクルマを前にした時、それをどう運転するかではなく、開幕戦に向けてチーム全員の準備が整っているかを確かめる作業だからだ」とラトバラは語った。

「チームはとても良い雰囲気がある。昨年の今頃はドライバー全員が初めてヤリスWRCでラリーに臨んだが、それでもセブとエルフィンが優勝争いに加わっている。今年、彼らはクルマにかなり慣れているので、昨年よりもいい状態にある」

「モンテカルロはおそらく1年で最も難しいラリーだ。常にサプライズがあり、天候が戦いを大きく左右することもある。しかし、我々は十分な準備ができている」

「タイヤのサプライヤーが変わるのは大きな変化だが、モンテカルロに向けた今回のテストでは、新しいピレリタイヤに慣れることと、クルマのセットアップを正しく行うことに重点を置いている。テストを実施したエリアはとても雪が多かったが、様々なコンディションであらゆるタイヤのオプションを試すことができたので、ラリーに向けて貴重な情報を得ることができている」