WRC2023/02/01

ラリー・クロアチア、地元経済に多大な経済効果

(c)Toyota

 ラリー・クロアチアは、2022年にクロアチア経済に1億ユーロ以上の利益をもたらした。この数字は、今年4月に首都ザグレブが3年連続でFIA世界ラリー選手権のラウンドを開催することで、大幅に増加すると予想される。

 ザグレブ大学経済経営学部は1月、WRCの開催がクロアチアの観光産業に非常に良い影響を与え、30万人以上の観客が国内を訪れて1億500万ユーロを消費したと報告した。

 この調査を担当したオリバー・ケサル教授は、この結果について次のように熱く語った。「このスポーツの影響の大きさは、これまでクロアチアのいかなるスポーツ、文化、その他のイベントも経験したことのないような規模だ」

「2022年からの調査結果は、このプロジェクトは経済的にも社会的にも持続可能であり、クロアチアはWRCの開催を継続すべきであることを示している」

 2回目の開催となった2022年のラリー・クロアチアには30万人以上の観客が集まった。

 ラリー・クロアチア組織委員会会長のダニエル・シャスキンは、バルカン半島の国で最近起きた2つの大きな変化を受けて、2023年には観客数とそれに伴う収入がさらに増加すると信じている。

「2022年は、多くの潜在的なファンにとって、まだCOVIDによる旅行規則が多くあったことを忘れてはならない」とシャスキンは説明した。「クロアチアは最近シェンゲン協定に加盟し、ヨーロッパの主要市場からのファンの渡航が容易になっただけでなく、ユーロを採用し、自国の通貨を使うファンにとって現金取引がより簡単になった」

 WRCプロモーターのイベントディレクターを務めるサイモン・ラーキンは、このターマックラリーがチャンピオンシップにもたらしたものに感銘を受けたと語った。「ラリー・クロアチアはWRCカレンダーにとって素晴らしい追加イベントだ。このラリーは独自のチャレンジと特性を持っている」

「ザグレブは、ハンガリー、ドイツ、オーストリア、イタリア、チェコ共和国などの主要なラリー市場から車でわずか数時間の距離にあり、ラリーファンにとって見逃せないイベントとなっている」

「ザグレブの経済学部による今回のような調査は、WRCが開催都市や国にプラスの影響を与えることを証明するものであり、プロモーターとして非常に喜ばしいことだ」

 2023年のラリー・クロアチアは、4月20日から23日にかけてWRC第4ラウンドとして開催される予定だ。