WRC2018/07/30

ラリー・ジャパンのコースをレーティネンが監修へ

(c)Toyota

 WRC日本ラウンド招致準備委員会の高橋浩司委員は、この夏にもミッコ・ヒルボネンのコドライバーだったヤルモ・レーティネンがラリー・ジャパンに予定するコースの視察を行うことを認めた。

 2019年に世界ラリー選手権のカレンダー復活が期待されるラリー・ジャパンは、ターマックラウンドとして愛知・岐阜エリアでの開催が計画されている。

 29日に放送されたJスポーツのWRCラリー・フィンランドのパワーステージLIVE中継にゲスト出演した高橋委員は、今年の秋に予定されるラリー・ジャパンのリハーサルイベントにむけた準備や話し合いが佳境になっていることを認め、ラリー・ジャパンのハブとしてモリコロパーク(愛知県長久手市)にサービスパークをはじめとしたさまざまなエンターテイメントための施設を置くことが検討されていると語った。

「ラリー・ジャパンはいまターマックでコースの設定を考えてまして、夏場には専門家としてレーティネンにいま準備している道をチェックしてもらおうかと思っています。いままで自治体とも話し合いながら準備してきた道が全部だめだと言われたらどうしようかとドキドキしています」

 レーティネンはヒルボネンのコドライバーとして15勝を飾ったあと、トヨタがWRCに復帰した昨年のラリー・モンテカルロから8月のラリー・ドイッチュランドまでチームのスポーツディレクターを務め、現在は、トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの新井大輝のコドライバーを務めている。WRC 167戦にコドライバーとして出場、世界の道を知ることからラリー・ジャパンのコースについても貴重なアドバイスが期待されているようだ。

「ラリーという競技のファンだけではなく、近所の方や興味のある方にみんな来て一日楽しんでいただけるような仕掛けをモリコロパークを中心に考えていこうかと検討しているところです」と高橋委員。

「ラリージャパンが実現すれば、ヘッドクオーターやサービスパークは市内のホテルからも30分以内でアクセスできるところに置かなければならないですが、モリコロパークにはリニモ(愛知高速交通東部丘陵線)も通っているし、30分でいけるところですし、素晴らしい条件だと考えています」

 高橋委員は、観客が町のなかでも楽しめるよう市内でのストリートコースをいつか実現させたいと夢を語っている。

「先日、ラリー・デ・ポルトガルを視察してきましたが、伝統あるラリーだけに色々なことがちゃんとしていて見習うことがたくさんありました。観るお客さんもプロの観戦者でしたし、日本でもこれからそれらを育てていかなければなりません。初年度からなかなか無理なところもあるかもしれませんが、しっかり浸透するように長く続けられたらいいですね」

「ポルトの街中のステージも観ましたが、あのような市街地のステージをやれるのは夢ですよね。雰囲気もすごくよかった。たとえ1kmしかない短いステージでもいいし、多くの観客が街中でそれを楽しめるようなものが日本でも実現できたらいいですね」

 ラリー・ジャパンの開催にむけた最新の状況については8月末までには明らかにできる見込みだと言う。