ERC2020/09/03

ラリー・ファフェ・モンテロンゴのERC開催が決定

(c)ERC

 FIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)プロモーターのユーロスポーツ・イベンツは、ポルトガルのラリー・ファフェ・モンテロンゴを新たにERCカレンダーに迎えることを発表した。ラリー・ファフェ・モンテロンゴはFIA の承認を待って、正式にERCの一戦として10月2-4日に開催されることになる。

 ERCは今季、新型コロナウイルスの影響によって7月末のラリー・ディ・ローマ・カピターレで開幕、8月のラリー・リエパーヤがそれに続いたが、9月17-19日に次戦としてポルトガル領のアソーレス諸島で予定されていたラリー・アソーレスのキャンセルが先日決まっている。ユーロスポーツ・イベンツによれば、今季のERCカレンダーにラリー・ファフェ・モンテロンゴが加わることは、ラリー・アソーレスの代替えではなく、追加開催の可能性を巡ってイベント主催者のデモポルト・クラブ、ポルトガルASNであるFPAK(ポルトガル自動車とカートレース連盟)との間で当初から協議が行われてきたと説明しており、ラリー・アソーレスが結果的にキャンセルとなったことでこの話し合いは前倒しされ、第3戦としての開催に向けて合意に達したという。

 ラリー・フェフェ・モンテロンゴは、ラリー・デ・ポルトガルのコースでも知られるポルトガル北部のフェフェ市をベースに行われるオールターマックのイベントであり、今季はヨーロッパ・ヒストリックラリー選手権として行われる予定だった。ヘッドクオーター(HQ)はファフェの多目的パビリオンにおかれ、シダーデ公園に設けられるサービスパークへの観客の立ち入りは禁止され、イベントは完全に非公開で開催されるという。

 FIA ERCコーディネーターのジャン・バティスト・レイは、ラリー・ファフェ・モンテロンゴのERC入りを歓迎するとコメントするとともに、この関係が将来も続くことを願っていると語った。

「ラリー・ファフェ・モンテロンゴ主催チームの関心と熱意により、このイベントがFIAヨーロッパ・ラリー選手権に初めて昇格することになったことを嬉しく思う。主催クラブのデモポルト・クラブとFPAKは、ユーロスポーツ・イベンツとFIAが定める要件を満たすイベントを実現するために、厳しいCOVID-19プロトコルを含むすべての対策を実施するために努めており、ERCのステータスにふさわしいラリーとして開催にむけた協力が進むことを期待している。今回の契約は1年間のものだが、将来的には提携を拡大していくことも可能だ」

 ERCとデモポルト・クラブはこれまで3年間に及ぶ契約の話し合いを続けており、今季はターマックのラリー・ファフェ・モンテロンゴをERCとして開催し、2021-2022年はラリー・セイハス・ド・ファフェをERCのグラベルラウンドとして開催する検討がされているとの情報だ。

 ファフェ市の副市長であるパルシディオ・スマビエルは、ラリー・アソーレスが中止になる前からファフェとしてERCカレンダー入りを熱望していたと語るとともに、ERCに参加できることに感激しているとコメントした

「ヨーロッパ選手権のラリーを開催することは、私たちにとって特別なことだ。我々は解決策を提示することを決してあきらめなかった。今の状況を考えれば、一般市民の協力は非常に重要になるだろう。イベントでは人が集まらないことが不可欠であり、健康保険総局のルールを厳守することになる」

「私たちはイベント開催がうまくいくことを願っていると同時に悪い例になりたくないので、一般の人々の助けを必要としている。私自身は、ドライバーが走る前にステージを通過し、何か問題があれば、それらを迷うことなくキャンセルするつもりでいる」