WRC2022/09/30

ラリー前会見「速く走るには自信が必要」

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―ラリー・ニュージーランドに戻ってきた気持ちを教えてください。また、参戦すると決めたのはいつですか?

セバスチャン・オジエ:「ここに来られて本当にうれしい。いい夏を過ごしたが、シーズン終盤のラリー、特にニュージーランドのことは常に頭にあった。僕はここには一度しか来たことがなかったが、一度ここで競争すると、絶対にまた来たくなる。WRカーで美しい道を走ることができるからね。ヤリ-マティ、セバスチャン・ローブ、そしてペターと共に、初勝利をかけて戦ったのはいい思い出だ。ここでは達成できなかったが、幸運にもそのあとすぐに優勝することができた。またここに来られて嬉しいし、この週末を楽しみにしている」

―そのとき優勝したのはヤリ-マティでしたが、彼は今、チーム代表ですね。彼の存在はこの週末、あなたを奮い立たせますか?

オジエ:「ヤリは話し好きだが、鼻にかけるような男ではない。もちろん僕たちは一緒に少し振り返ったし、実のところ、僕は最後から4つ目のスピンしたコーナーのビデオはいつも見ていたんだけど、それ以上、例えばステージ全体を見直したことはなかったんだ。そして見てみると、もっと早い段階で(クラッシュが)起こっていてもおかしくなかった。僕は少しワイドにプッシュしすぎていたので、彼は勝利に相応しかったと思うし、こういったドラマが僕たちのスポーツを成り立たせている。今週末はチャンスはあるが、3カ月のブランクがあるので簡単ではないだろう。自信が必要な高速ラリーなので、早く自信を掴まなければならない。皆がハードにプッシュするけれど、僕たちの出走順は少し助けになるだろう。もしドライだったら、それは間違いないだろうね」

―ここは12年ぶりということで、レッキはどのような印象でしたか?この12年間、世界中の様々なラリーやグラベルイベントに参戦してきました。ここのステージをもう一度見て、「ああ、こんな感じだった」と思いましたか。

オジエ:「そうだね、でもやはり、少し変わったと感じた。フアンガ・コーストは、相変わらず流れるような美しいコースでどこも同じだが、12年前と比べると、世界的には少しワイドに、速くなったように感じる。フィンランドやエストニアのようなラリーに近いかもしれない。でも、ここに来たことは間違いなくいい決断だと思うし、週末を楽しみたい」

―カッレ、このラリーは初めてで新鮮だと思います。オジエによるとフィンランドやエストニアに似ているとのことですが、あなたもそう思いますか?

カッレ・ロヴァンペラ:「そうだね、かなりワイドで高速な場所が多く、ある意味ではもう少しテクニカルだ。ストレートはすこし少なくて、常にコーナーとコーナーの組み合わせだが、確かにいくつかのセクションはかなり速い」

―YouTubeのビデオや写真を見たり、お父さんから話を聞いたりしていると思いますが、実際に来て、あなたの期待には見合っていますか?

ロヴァンペラ:「もちろん、ステージはとても素晴らしい。すべて上手くいけば、楽しむことができるだろう。でも、セブが言ったように、自信が必要だ。良い流れを掴み、すべてがうまくいけば、本当に楽しいと思う」

―今、自信のほどはいかがですか?

ロヴァンペラ:「かなり良いよ。ここ数回のラリーは僕にとってベストなものではなかったが、ギリシャの後、より速く、より楽しく走るためにいくつか修正したので、今はすべてが良くなっているはずだ。楽しみたいと思っている」

―そして再びタイトルが掛かっています。タイトル獲得を中心に考えていますか。それとも、そのことは見ないようにしてこの素晴らしいイベントを楽しもうとしていますか?

ロヴァンペラ:「当然考えているし、特にシーズン前半の後はあまり良くなかったので、良い結果やポイントがもっと必要だと感じている。でも、それがどのイベントであっても、ラリーに集中して、良い走りができるよう努めるし、それが最高の結果を得るための最善の方法だと思っている」

―今週末、一番大変なことは何だと思いますか?

ロヴァンペラ:「僕にとっては、間違いなく金曜日だ。長い一日で、ステージによってはルースグラベルも多く、一番手出走で道を開くのは簡単ではないだろう。集中して取り組む必要がある」

―オイット、ここには2012年に来ています、かなり久しぶりですが、またニュージーランドに来てみてどうですか?

オイット・タナク:「ここの道路は素晴らしい特徴を持っている。また戻ってこられてすごく嬉しいよ。10年前の記憶となるとちょっと微妙かもしれないけどね。ここに来たことは覚えている、この(スカイ)タワーは覚えているし、全体的にはいい感じだ」

―レッキを走ってみて、タイヤへの負担、消耗についてはどうですか?

タナク:「ここでは路面が硬いというのがまずポイントとなる。今日シェイクダウンではまず最初の地面を見て、2回目のグループでのスタートは昼と夜の違いがあり、硬いサーフェイスがすぐに出てきて道がいい状態に保たれている。そこがニュージーランドのいちばんいいところだ」

―あなたは高速ラリーで良い結果を残していますが、今回も速いです。臨むにあたってどれくらい自信がありますか、そしてまだタイトルのことをどの程度考えていますか?数学的にはまだ可能性はありますからね。

タナク:もちろん頑張ってプッシュしてみるよ。失うものはそんなにないからね。速いラリーを走って良い結果に結びつけたい。クルマに良い感触が得られることを願っている。ラリー自体がかなりユニークなんだ。自信の程はどの程度なのかを測るには数ステージは必要だ。それ以外、世界選手権に関しては僕たち手の届くところにはない、もう長いことそうなんだ。カッレがミスをしてくれたおかげで、少し希望は持てるようになった。でも現実的には自分たちが何かを変えることはできない。しっかりと自分たちの仕事をして様子を見るしかない」

―金曜日は、ミッドデイ・サービスなしでいくつか象徴的なステージを走るビッグな1日になります。この週末一番の難関になるのでは?

クレイグ・ブリーン:「今のところいい感じだよ。皆が言っているように、ここの道路は本当に素晴らしい。まるでラリーカーを走らせるために作られたような感じだ。ここまですごくいい。今日のシェイクダウンも、短くて、甘かったし、おそらくここの道路の中でもベストとは言えない、それでも今年走ってきた他のイベントに比べたらそれでも断然良かったよ。天候がどのように作用することになっても、楽しい週末になりそうだ」

―ここ数戦厳しいイベントが続いていますが、今回のラリーへの自信はいかがですか?

ブリーン:「確かに厳しい状況だ。ギリシャでの5位が実際ポジティブなものとして捉えられていることのは信じがたい。正しい方向へ向かう第一歩になった。スピードも良かった。ここまでのことをきれいにリセットして、ここからまた頑張るしかない。金曜日にはロードポジションもいいし、ここをしっかりものにしていかないとね。ここで選手権が行われるのは10年ぶりだから、そこに参加できるのは本当にラッキーなことだと思うし、すべてをしっかり受けて楽しみたい。これは大きな経験だ」

―あなたはここで走るのは初めてで、これまで選手権にもなかったわけですが、どのように準備をしてきましたか?

ブリーン:「先週末、スペインでいい感じのドライターマックでテストをしてきて、それが役に立っている。そしてオンボード映像を見ている。セブが2010年の彼のオンボードがちょっと手に負えないものだったと言っていたのを聞いて安心したよ。先週見ていて、最後のパートの前にもう10〜15カ所も終わってしまいそうだったところがあって、すごかったよ。こうしたすべてのオンボードは10年前のもので、品質的には最高ではない、だから僕たちももっと伝統的なラリーの時に比べて準備が整っていないかもしれない。どのような感じになるのかある程度は準備できるけど、実際クルマに乗り込んで自分の目で見て、初めて道の良さを体感できる。本当に素晴らしいよ」

―ロレンツォ、ニュージーランドへ再びようこそ。2012年はスバル・インプレッサでPWRCに参戦していましたが、今回はプーマRally1でWRCを走ります。ハイブリッドでの参戦は楽しみですか?

ロレンツォ・ベルテッリ:「まっとうなクルマでニュージーランドにまた参戦したいと言ってきたけど、今回ようやくそれが叶ったよ。それに前回は僕はここに来たけど、シモーネがいなかった。彼はバルム・ラリーで肋骨を骨折してしまって、このラリーに間に合わなかったんだ、だから今回偶然にも彼(ロレンツォ・グラナイ)がここに来られて良かったよ。ここの道路やステージは素晴らしい、純粋に楽しめるし、本当に良い思い出がある」

―このラリーに向けてどんな準備をしてきましたか?

ベルテッリ:「ラリーの前にやることをいつもどおりにやっている、WRCにフルタイム参戦していないのであれば、いつもと同じようにやることが重要で、正式にやっているのと同じようなアプローチでラリーに臨むことだ。残念ながら、今年はこれ以上ラリーはないけど、来年は複数回できるかもしれない」

―今週末の目標は何ですか?

ベルテッリ:「まずは楽しむことだ。まともなペースを掴んで他より遅くならないことだ。まずは楽しむこと、でもステージは素晴らしいから、きっとうまくいくよ」                                                                       

(フロアからの質問)
―フアンガ・コースト以外で、気に入ったステージはありますか?

オジエ:「まず、フアンガ・コースト以外のステージの名前を知らない。素敵なセクションはたくさんある。日曜日は他のステージと少し違って人工的かもしれないが、多くのセクションを楽しむことができるだろう。土曜日の最後のショートステージ(テ・アカウ・ノース)は短いが、非常に速く、ジャンプ向きのいいクレストがあるし、いいステージになると思う」

ロヴァンペラ:「最初のステージはあまり好きではない。道掃きが多すぎるし、ツイストとターンも多すぎるからね。まだどれが一番好きかわからない」

タナク:「どれも素敵だよ」

ブリーン:「明日のループの2つ目(テ・アカウ・サウス)は、とても良いステージだ」

ベルテッリ:「どれも素敵だ。明日の2つ目も、セブが言った短いステージも好きだ」