WRC2023/03/17

ラリー前記者会見、「最終的には運も必要」

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―ドライバーの皆さんに質問です。ハイブリッドカーがこの標高で競技を行うのは今回が初めてです。今朝のシェイクダウンではどのような感触でしたか？また、ラリーではどの程度ハイブリッドの恩恵が得られるのでしょうか？

オイット・タナク：「短時間しか恩恵はない。追加のパワーを得られる時間はごく短いので、それを感じるのはほんの少しだ」

セバスチャン・オジエ：「追加のパワーはうれしいが、でも、もっと長い時間だといいね。それでも、できる限り使いこなして活用することが重要だ」

ダニ・ソルド：「セブと同じ意見だ」

―オイット、コースオープナーは、どのイベントでも大変な作業ですが、ここではかなり過酷です。レッキの様子から、それがどの程度厳しいのか、またどのようにタイムロスを防ぐつもりか、教えてください。

タナク：「道を開くことがメリットにならないのはいつもと同じなので、僕たちはなんとかこなす必要がある。道路や特性にも依る。スローやナローな場所では、できることが限られる。速い場所ではもう少しプッシュし、トラクションがあまり必要とされないスピードを維持できる。物理的なものに依るので、それを最大限に活用しなければならない」

―オイット、あなたにとっては2020年以来のメキシコですが、ステージはどのように進化していますか？

タナク：「実は以前とかなり似ている。あまり大きくは変わってない。改良された場所もあり、道路が少しワイドになったり、速度が上がったり、いくつかのセクションではコーナーができているが、全体的には大体同じに見える」

―イベント前テストはどうでしたか。また高地の路面をどのようにシミュレーションしたのでしょうか？

タナク：「テストはかなり上手くいった。将来のための開発だ。メキシコに向けたテストとして、エンジン担当者がマッピングでエンジンパワーを落とした。ヨーロッパでは、いつも少しフィーリングが違う。全体的に見れば、かなりいいテストができたと思う」

―出走順を生かすために、金曜日に大きくプッシュする予定ですか？

ソルド：「誰もができる限り序盤からタイムを出すことを目標としている。僕の出走順はかなりいいし、エル・チョコラテとラス・ミナスには高速セクションがある。ベストな出走順を確保し、タイムを出すことに集中しなければならない」

―このイベントでは、ロングステージがいつも課題として際立っています。エル・チョコラテとオタテスが鍵になると思いますか？

ソルド：「（競技が本格的にスタートして）1日目がとても重要だ。プッシュして最大限の力を発揮する必要がある。セブのように5、6番手からスタートする優秀なドライバーもいるので、僕たちは土曜日をより速く走り、日曜日とロングステージに備える必要がある。ラリーは最終日まで終わらない」

―今夜はショートステージ2つで幕を開けます。しかし、このような短いステージでも危険はありますね？

ソルド：「そうだね、短いステージだが、大きなミスをする可能性もある。僕は明日にもっと集中している。ステージがどうなっているか、トンネル内のコンディションがどうかを判断することが重要だ。あそこはいつもスリッパリーだからね」

―セブ、おかえりなさい。このイベントで6勝を挙げているあなたは、このラリーで成功を収めるためのすべての知識をもっていて、しかもそれを1番手走行の時も達成しています。ここで鍵となる要素はなんですか？

オジエ：「この質問は何度もされているよ。正直、ここで勝つために何か特に特別なものがあるとは思わない。もちろん、主な違いとしては標高の高さとパワー不足になるという状況がある。1番手での走行はあまりいいものではないが、フルパワーで走る通常のラリーの時ほど大変ではない。実際、フルグリップの状態では使えない。要するに、例えるとしたらサルディニアよりはマシだということだ。1番手走行からでも勝つことは可能だ。もちろん、僕たちにとっては厳しい挑戦であることに違いはないし、同様の準備をするわけだけど、高度のシミュレーションは決して同じというわけにはいかない。ここをシミュレーションするのに、ヨーロッパではいつも気温が十分ではないからね。いつもいい感じに見えるけど、1日が終わってみると、かなりタフで暑いし、衝撃はいいものではない。クルマをできるだけケアしていくことが重要だ。この勝つための「魔法」の秘訣を僕にあるのか、見てみよう」

―慣れ親しんだステージを走ることになります。エル・チョコラテ・ステージ、そして日曜にはオタテスもあります。ドライバーの中には、エル・チョコラテには緩んだ岩があって、覚えている以前の時よりも多くなっているかもしれないと言っている人もいます。その心配はありますか？

オジエ：「確かにそうだね。多くなっているし、以前よりも少しラフになっている。ウェブの後ろにいれば、グリップはもっと得られるかもしれないが、岩石があってトリッキーだということもわかっている。最終的にはちょっと運も必要だ。それから、日曜日もまた大事な1日になる、土曜日の夜までたどり着いても、まだまだイベントの最長ステージが残っているからね」