WRC2022/06/27

ラリー後会見、僕たちのマシンが最強で最速

(c)Toyota

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―カッレ、今の気持ちを教えてください。これまでのところ、信じられないほど素晴らしいシーズンを過ごし、さらに良くなり続けていますね?

カッレ・ロヴァンペラ:「今シーズンの始まりは本当に良かったし、今週末は特別だった。ここは非常に過酷なラリーで有名な場所でもある。だからここで優勝できたことは特別だし、チームにとってもトップ4独占という結果を出せたことは特別なことだ」

―今回はどれくらい過酷だったのでしょうか?

ロヴァンペラ:「昨年よりもずっと過酷だった。昨年一度だけ参戦していないイベントなので、正確なことは分からなかったが、レッキからすでに昨年よりもずっとタフだったし、かなり難しいラリーになることを覚悟していたが、なんとか上手くやり遂げることができた」

―最終ステージを終えた後、あなたはチームと、彼らが強いマシンを作り上げたことを賞賛していましたが、サルディニアから今までの間に彼らが行った仕事について、何か言うことはありますか?

ロヴァンペラ:「現時点で僕たちのマシンが最強で最速であることは明らかだ。もちろん、このような課題では常に最速である必要はないが、少なくとも僕たちは強かった。あのようなコンディションで、トヨタのすべてのマシンに大きな問題がなかったのは本当に驚きだ。非常に過酷なので、ドライブしていると大きなものにヒットしたり、何かが壊れたに違いないと考えてしまうものだが、みんな本当によくやってくれた。それが今週末の結果の鍵となった」

―サファリの全体的な印象はいかがでしたか?

ロヴァンペラ:「過酷だが、こうしてフィニッシュすると、とてもやりがいがある」

―最後に質問ですが、あなたは今、チャンピオンシップランキングで圧倒的なリードを保っています。どのように感じていますか?

ロヴァンペラ:「もちろん気分はいい。パワーステージでポイントを獲得したかったが、タフすぎたので、ポイントとしては良い感じだろう」

―エヴァンス、昨年のサファリは残念でしたが、今年の結果には満足していますか?

エルフィン・エヴァンス:「そうだね。常にもう一つ上の順位を望む気持ちはあるが、とても嬉しいよ。なによりもチームのために嬉しい。カッレも言っていたように、この素晴らしい結果を得るために、サルディニアからこのイベントまでの短期間に、僕たちが抱えていた問題に対処しようとチームが沢山の作業を行なってくれたんだ。彼らの素早い対応と素晴らしい仕事のおかげで、すべてのマシンが問題なく生き残ることができた。この結果を得られて本当にうれしい」

―この週末は非常にタフなステージが続きましたが、何が一番大変でしたか?

エヴァンス:「土曜日の午後のコンディションだろう。とにかく視界が狭くて、コンディションを読むのが難しかった。だから正直なところ、そこがラリーの最後まで行き着くためにサバイバルモードに切り替えた重要なポイントだった。それ以外も最初から大変だったが、そこが一番大変だったと思う」

―トヨタはトップ4独占のために今日はマシンをフィニッシュさせることを望んでいたようですが、どの程度のリスクを覚悟してカッレをプッシュしたのでしょうか?

エヴァンス:「さっき話した時点までは、もちろん首位争いも視野に入れつつ、必要なときにはマシンを守ることを考えなければならないという自分たちの考えから逸脱しないようにしていた。あの時点まではうまくバランスが取れていたと思う。最終的には、20秒の差がついてしまった時点で、他の選択肢に進んでいたのだと思う。おそらく、カッレが雨の中で素晴らしいタイムを出したことで、そのあとの展開は難しいということを理解し受け入れた」

―エストニアは昨年、カッレがWRCで初優勝した場所ですが、そこへ向かう心境はいかがでしょうか?今季これまでペースがありつつも結果につながらなかったのは、運がなかったからですか?

エヴァンス:「そうだね、すべてを不運と呼ぶのはフェアではないと思うし、ある程度の責任を負わなければならないが、確かに今年のスタートは僕たちにとって優しくなかった。今はいろいろなラリーを楽しみにしているし、実際、エストニアは最初のいつもの高速グラベルラリーになる。もちろん、準備のためにやるべきことがたくさんあるが、とても楽しみだ。マシンのフィーリングが良くなったことは大いに役立つと思う。今の目標は、そのようなコンディションでマシンをうまく機能させ、うまくいけば良い結果を出すことだ」

―タカモト、昨年のサファリ・ラリーで初めてのWRC表彰台、そして今回サファリ・ラリーで2度目のWRC表彰台を獲得、きっとこのイベントが大好きなんですね?

勝田貴元:「もちろん、それが3年連続になってもいいよ。このラリーも好きなんだ。でも申し訳ない、他のドライバーたちは本当に厳しい週末だったと言っている、だから僕も楽しんだと同時にかなり疲れたからね、だからそれはかなり大きいけど、面白いラリーだった」

―肉体的にも精神的にとても疲労するイベントでしたが、カレンダーにある他のラリーと比べて、今回のがいちばんキツいと言えますか?

勝田:「たとえば、クルマにとっては確実に最もタフなラリーだ。カッレやエルフィンが言っていたように、チームが本当に素晴らしい仕事をしてくれて、サルディニアの後のこれほど短期間でクルマを開発してとても強いクルマを作ってくれたから、大きな問題は全然なかった。もちろん小さなことはいくつかあったけど、それは誰にでも起こり得ることで、これほどの状況ではほとんどないに等しいくらいだった。ドライバーとしては、フェシュフェシュのセクションが本当に困難だったし、それはコドライバーにとっても、見えないという状況で、なかなか英語でうまく言えないんだけど、とにかくステージはかなり酷くて、やっぱり相当大きなチャレンジだったのは確かだ」

―コドライバーのアーロン・ジョンソンにとっては初めての表彰台ですね。それがどれほど特別なものなのかあなたはよく知っていると思います。彼の初表彰台になることはたとえば最終ステージで、意識していましたか?

勝田:「彼のことは僕としてもすごくすごく嬉しい。このラリーで素晴らしい仕事をしたのはもちろん、それだけではなく、すべてのラリーで本当にしっかりと準備を整えてくれるから、彼には絶対良い結果でそれに応えたいと本当に思っていたんだ。けど、ここ数戦に関しては残念ながら十分な速さがなくてポルトガルでも表彰台を逃してしまって、彼のために良い結果を残すことができなかったから、やっと彼のために何かいい思いを残すことができて少しホッとしているし、そのことが嬉しく思う。彼は本当にいい仕事をしてくれているし、この調子で、さらにいいリーダーシップを発揮して、すべてうまくいくように続けていきたい」

―ここまでキャリアで2つの表彰台を獲得していますが、今年は他にどのイベントで表彰台を狙いにいきますか?

勝田:「次のエストニアでのラリーと、もちろん、僕にとってはホームラリーと言えるフィンランドではできる限りプッシュしていくつもりだけど、もちろん多くのリスクもある。それでもこういうリスクは嫌いじゃないから、楽しむと同時にプッシュしていくよ、そして僕がどこまでやれるか見てみよう。でもこのカッレと、昨年のフィンランドに勝っているエルフィンは二人ともめちゃくちゃ速いから、彼らにはできるだけピッタリとついていきたいけど、間違いなく楽しくなりそうだ」