ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第9戦ラリー・リエパーヤの予選が16日に行われ、三菱ランサーエボリューションXにマシンをスイッチしたアレクセイ・ルクヤヌクが2分13.590秒のトップタイムを叩き出して、選手権での逆転を諦めてないことをアピールした。
ラリー・リエパーヤの予選が金曜日の午後から4.57kmの行われ、ルクヤヌクはグループNマシンながらフォード・フィエスタR5を駆る選手権リーダーのカイエタン・カイエタノビッチを0.751秒引き離すベストタイムを叩きだした。カイエタノビッチはルクヤヌクに対して選手権で76ポイントをリードしており、明日の初日の結果次第では2年連続2度目のチャンピオンを決めることができる。
「このクルマであることが本当にうれしいよ」とルクヤヌクは語った。彼は昨年のラリー・エストニアでもランサーエボリューションXを駆ってERC初優勝を飾っている。
「プラクティスではすごくクルマが重かったんだ。ブレーキ性能に完全に混乱してしまい、あまりに速すぎて最初のコーナーではいくつかミスしてしまったよ。けれど、自転車に乗るようなものでとても簡単だった。このクルマを一度でも知っているので、すぐにペースを戻すことができたよ」
いっぽうカイエタノビッチは、ルクヤヌクの挑発に乗らずにリスクを負うことなく走りきったと語っている。
「リスクは負ってない。そうしなければならないときもあるが、いまはそのときではない。いくつかのコーナーはとても速かった。いいリズムでステージを走りきることができたよ」
今季、ERCで2勝して地元ラトビアに凱旋することになったラルフス・シルマチス(シュコダ・ファビアR5)は、ミスを連発して1.85秒遅れの3位となっている。
「2回も大きなミスをしてしまった。ジャンクションとコーナーでワイドになってしまったんだ。でも、ラリーの本番は明日からだよ」
4番手タイムはポーランドのウーカシュ・ハバイ(フォード・フィエスタR5)、0.114秒差でエストニアのシーム・プランギ(三菱ランサーエボリューションX)が続いている。
なお、20時から行われたセレモニアル・スタートでは予選のトップ15のドライバーによって初日のスタートオーダー・セレクションが行われ、トップタイムのルクヤヌクは15番手という最後尾のポジションを選択、以下、予選順にカイエタノビッチが14番手、シルマチスが13番手と後方からスロットが埋まることになった。