ERC2018/07/20

ルクヤヌク、ERCローマで選手権リーダー奪回狙う

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 ロシアン・パフォーマンス・モータースポーツのアレクセイ・ルクヤヌクは、シーズン前半戦最後のアクロポリスとキプロスでともにクラッシュした結果をしっかりとふまえ、今週末に行われるラリー・ディ・ローマ・カピターレではFIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)のリーダー奪還を狙う。

 先月ラルマカをベースとしたキプロスでは、アクロポリスに続いて今季2度目のリタイアでイベントを終える結果となり、ERCタイトルの争いでブルーノ・マガラエスにリードを奪われることとなった。

 それでもルクヤヌクは、チームとコドライバーのアレクセイ・アルノートフの支援があるため、落ち着きを保って後半戦の最初のイベントである今週末のローマをスタートできると語った。

「キプロスの後、僕たちはデブリーフィングを行い、こうして自分たちがやってきたように続けていこうと決めたんだ」とルクヤヌクは語っている。

「キプロスではあの石がついては本当に運が悪かったとしか言えない。そして僕たちも今後どうしたらそういったこと未然に防いでいけるのか(について)本当にいろいろと考えた。自分たちの判断そして僕が準備してきたこと、特に自分のメンタル・トレーニングが少しでも役立つことを期待している、ただ時にはどうにもできないことだってあるんだ」

「基本的には、すべてのステージで勝利を狙いにいくことはしないつもりだ、本当に速いドライバーたちがいるかもしれないからね。僕たちは確実にポイントを獲得することに目標を定めていく、でもゆっくり走るわけではない、しっかりとペースは上げていくよ、ただ余計なリスクは負わないということ。僕たちはゲームに参戦するけど、死ぬほどプッシュするようなことはしない」

 ルクヤヌクは、憧れのERCタイトルを獲得する上で非常に重要になり得るローマに先駆けて、今週の月曜日にイタリアでテストを行っている。

「どのラリーも本当に難しいチャレンジであり、そこにどんな困難が待ち受けているのかは予測できない」と、キプロスで100回目のラリー出走を迎えたルクヤヌクは語る。「僕たちはほぼリラックスして、大きなストレスもなく落ち着いた状態だ。直前の2つのラリーではかなり不運が続いたけど、その流れが変わって今度こそ問題のないラリーが走れることを願っているよ」

 37歳の彼は昨シーズン、ラリー・ディ・ローマ・カピターレでリードを奪いながら、最初のレグのフィニッシュ直前にクラッシュによって戦線離脱している。しかし彼は過去の失望をくよくよと引きずることもなく、やり残したことは何もないと断言する。

「そんな風に考えたことは一度もないよ。経験をその分失うことになって、2日目のために特に道路の状態やノートをチェックすることをしなかった。それでも起きてしまったことは起きてしまったこと、それはもう全部忘れて前を向くしかないんだ」

 2018年ERCシーズンの後半戦の幕あけとなるラリー・ディ・ローマ・カピターレは7月20日〜22日に行われる。