ERC2017/08/04

ルクヤヌク、ERC復帰戦のジェシュフ予選で最速

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第5戦ラリー・ジェシュフの予選ステージが行われ、ケガから2カ月半ぶりに復帰したアレクセイ・ルクヤヌクが驚異的な回復を果たして最速タイムを記録した。

 ロシア・パフォーマンス・モータースポーツが走らせるルクヤヌクのフォード・フィエスタR5は、新しいスタートへの決意を示すようにオレンジとブラックの新しいカラーリングをまとって登場、ルクヤヌクは大きなアクシデントの影響がまったくなかったかのようなアグレッシブな走りで3.37kmのターマックステージで行われた予選ステージで2分04.187秒の最速タイムを記録した。

「タイムに目をむければ快調だよ。ドライブしていると痛みや自信についてはいくつか問題はあるが、気分がよくて楽しいドライブだったよ」

 火災でリタイアするまでアクロポリス・ラリーの首位をキープするなど今季のERCで新鋭として注目される19歳のニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)が0.261秒差の2番手タイム、半年ぶりのターマックラウンドに挑むマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタR5)が0.643秒差の3番手につけてみせた。

 オストベルグは今回、もう一人の新しいコドライバー候補であるパトリック・バースとのコンビネーションをテストすることを目標として参戦しているが、予選ステージの前に行われたフリープラクティスにおいてトランスミッションの問題から2輪駆動になる症状を抱えたが、修理によって無事に予選に臨むことができた。
 
「ラリー・フィンランドがあったのでこのラリーの前に十分な準備する時間がなかった。我々はフリープラクティスも貴重な準備として仕事を行う計画だったが、前輪駆動になってしまったので、予選はクリーンに行ったんだ」とオストベルグは語った。

「R5マシンでのターマック・テストもターマック・ラリーも昨年10月以来初めてのことだが、ラリー・ドイッチュラントにむけたいい学習経験とテストになると期待しているよ」

 プジョー・ラリーアカデミーのホセ・スアレス(プジョー208T16 R5)が4番手、昨年のポーランド・チャンピオンであるグジェゴシュ・グジェブ(シュコダ・ファビアR5)が5番手、スアレスのチームメイトであるぺぺ・ロペス(プジョー208T16 R5)が6番手で続いている。

 地元ポーランド戦に臨むERCチャンピオンのカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)は3秒差の9番手にとどまったが、「ここでは問題ない」と余裕の表情だ。

「今シーズンは素晴らしいの一言に尽きる。最近チームのメンバーが数えたところ、今年の選手権は前半戦だけでR5マシンで参戦したドライバーが50人にも上るというんだ。これは競争のレベルが非常に高いことを示している。ラリー・ジェシュフでもその状況は変わらないだろう。このラリーはクレストや幅の狭いセクションが満載の特異でトリッキーなテクニカル・ステージでよく知られているけど、イープル・ラリーをちょっと丘陵に富んだ田園地帯で、もっとツイスティにしたような感じかな」

「道路はさまざまに異なるグリップレベルとその特徴の違いが著しい。高速な部分もあれば、とてもナローでツイスティなセクションがある。それぞれに調整していける柔軟性が必要だ。ミスに関してはそのマージンは僅かだ。このラリーは困難に立ち向かっていくことを恐れない者のために用意されたステージだ」

 ラリー・ジュシェフで4回の勝利を獲得しているブライアン・ブフィエ(フォード・フィエスタR5)は、ポップオフバルブの問題から予選ステージで16位に終わっている。